Mリーグ2022-23レギュラーシーズン 10月27日・第29試合の出場選手は以下の通り。
東家：鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)
南家：近藤誠一(セガサミーフェニックス)
西家：岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)
北家：高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
この半荘は岡田が5万点に近いトップを獲得して勝利。岡田は東3局、ツモり四暗刻のテンパイにたどり着くなど、終始リードして対局を進めた。
ただ今回の対局で個人的な注目ポイントは南2局のたろうの打ち回しだ。まずは6巡目の手牌が以下の通り。
ツモ
おそらく一般的な打ち方はツモ切りだろう。だがたろうはここから切り。観戦していて私の頭には完全にハテナマークが浮かんでいた。理由がよく分からなかったので、本人がYouTubeで配信している検討配信を確認。
この形に
を引いたテンパイは大体3900~7700。ここでハネ満をアガれば2着目が見えてくるということで、リャンペーコー、チートイツ、ドラ
引いての３４５三色などの超高打点を見ての一打ということのようだ。
言われてみれば一理あるが、さすがにやり過ぎな感は否めない。が場に多く見えている場合は切りが優位になるのだが、今回は1枚切れで引いてのテンパイも十分と考えた方がいいだろう。大会などでここ一番どうしても大きな打点が必要と言うときはこの打ち方もアリ。
続いて10巡目の手牌がこの形。 ツモ
ここでたろうはを切ってのチートイツ決め打ち。場には
が3枚切れていてその部分が重く、ハネ満をアガれば2着が見えてくるということで思い切った一打。を切ってのメンツ手とチートイの天秤もありそうだが、たろうはがそこそこ山にありそうと考えていたらしく、最終的な待ちにすることも考えては切らなかったようだ。
これもがいいかはそれほど確度の高い情報とは見えず、はやや微妙ではあるものの、メンツ手を完全に外してまで決め打つのはリスクがかなり高い行為のように感じる。
以上の2つの場面については、本人の検討配信でもちょっとやり過ぎかもしれないと仰っていたので、よい子は真似しない方が無難。
ただ一般的な天鳳の麻雀打ちである私の視点では、こういった打牌に忌避感が出てしまうが、純粋な麻雀観戦者としての私の視点だと、この打点への構想力とそれに一直線な精神力に感服する。またのたろうの「ゼウスの選択」を期待して待とう。
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