2022年10月16日、麻雀最強戦2022「男子プロ王者の帰還」が開催される。その試合の過程、および結果について本記事でお届けする。
基本ルール
A,B卓でそれぞれ東南半荘戦1回勝負で上位2名が勝ち抜け。その後、勝ち抜けた4名で決勝を行い、トップがファイナル進出。
・喰いタンあり、後付けあり
・赤なし、一発裏ドラあり
・カンドラカン裏あり
・トビなし
・ラス親のアガり止め、テンパイ止めなし
A卓メンバー
東家:鈴木大介
南家:石橋伸洋
西家:土田浩翔
北家:藤崎智
A卓の展開
東場の展開
東1局、土田が6-9sで先制リーチ。そこに親の鈴木が4p6sのシャンポンで追っかけリーチ。ここは鈴木がドラの4pをツモ。6000オールでロケットスタート。
東1局1本場、鈴木が6-9pで先制リーチ。ここは他3者がオリて鈴木の1人テンパイで流局。
東1局2本場、土田が発ポンから仕掛け。土田はそこからトイトイを見るが途中でメンツができて方向転換。結果、西と4mのシャンポンで先制テンパイ。そこに石橋が4-7pでリーチ。ここは石橋が西を掴んで土田に放銃。2600+1000のアガりとなった。
東2局、藤崎はソーズのホンイツ。土田は白をポンしてマンズのホンイツ。そこに親の石橋が4-7pでリーチ。鈴木はチーして一発消し。ここは他3者がオリきって、石橋の1人テンパイで流局。
東2局1本場、土田はチャンタ系。9sチーから仕掛ける。石橋は中盤の終わりから形テンを狙う。ただ石橋は土田の仕掛けを警戒してテンパイを入れられず。最後にひょっこり鈴木がテンパイを入れて、1人テンパイで流局。
東3局2本場、手牌に東暗刻の石橋、5mをポンして6-9sのテンパイ。鈴木はペン7mの役なしテンパイを入れてダマ。イーシャンテンの藤崎から9sが出て、石橋が1900+1000のアガり。
東4局、土田がチートイドラドラの2s単騎でテンパイしダマ。そこに親の藤崎4-7pでリーチ。土田の2sは山になし。途中で土田はオリ、藤崎にもアガり出ず。鈴木と藤崎の2人テンパイで流局。
東4局1本場、鈴木が3巡目に3m単騎のチートイツテンパイを入れてダマ。その後25s5pの変則3面に待ちが変わってダマ続行。そこから1巡回してツモ切りリーチ。あえてツモ切りすることで待ちが悪いと思わせる手か。
このリーチをかけたことで石橋が中スジの5pを打ち出し、鈴木が5200のアガり。東場終了時の得点は以下の通り。
鈴木大介 56000
土田浩翔 18100
藤崎智 14900
石橋伸洋 11000
南場の展開
南1局、親の鈴木にピンズのホンイツ。鈴木は白をポンして134p待ちのテンパイ。ここに土田が3s中のシャンポンでリーチ。2-5sにも取れるところをあえてシャンポンに受けた。
鈴木は14769p待ちに変化。これでリーチに受けた石橋が9pを打って鈴木に放銃。5800のアガり。
南1局1本場、藤崎が白をポンして仕掛ける。鈴木は手牌に東暗刻のカン6sで先制リーチ。そこに土田が1-4-7pの追っかけリーチ。さらに藤崎も3-6-9sでテンパイし3人のめくり合い。ここは土田に軍配。2100-4100のアガりで石橋、藤崎との差を広げた。
南2局、親の石橋が発ポンからホンイツの仕掛け。この仕掛けを見て土田は役牌を絞る。だが藤崎が中を自力で暗刻にして6-9mでリーチ。これに鈴木が一発で打ち込み8000。石橋が親を流されて苦しくなった。
南3局、親の土田が東ポンから仕掛け。土田は2-5pで先制テンパイ。ここはドラドラだった藤崎から2pが出て1500のアガり。
南3局1本場、鈴木が3-6-9pで先制リーチ。これをそのままツモって2100-4100のアガり。
南4局、土田はカン7mの役なしテンパイでダマ。鈴木が7mポンして3s5sのトイトイテンパイ。ここは土田がラス牌の7mを引きアガって300-500。土田が2着を確保。鈴木・土田の2名が決勝進出。
A卓結果
1着:鈴木大介 57700
2着:土田浩翔 24900
3着:藤崎智 16700
4着:石橋伸洋 700
B卓メンバー
東家:金太賢
南家:醍醐大
西家:前田直哉
北家:長村大
B卓の展開
東場の展開
東1局、長村が9sチーからソーズのチンイツの仕掛け。醍醐は白をポンして6-9pのテンパイ。9pならドラかつチャンタ。親の金も中ポンして連荘を見る。ここは醍醐が安目の6pをツモって300-500。
東2局、前田がタンピンイーペーコードラの3-6mをテンパイしダマ。親の醍醐は6mを引いてこれを止める。さらに金が終盤北バックのテンパイ。
だが金はこのテンパイを入れたことで3mを打ち出し、前田が8000のアガりを決める。
東3局、親の前田が6-9sでテンパイしダマ。そこに醍醐が4-7pでリーチ。このリーチを見て前田はオリ。金は三色の仕掛けでペン7mのテンパイを入れる。
金は4pを引いてきっちり回って再びテンパイを入れる。だがここは醍醐が7pを引いて2000-4000のアガり。
東4局、醍醐が3mをポンして3-6sのテンパイ。トップ目から局消化に向かう。これをそのまま引いて500-1000のアガり。僅差の展開で南入した。
醍醐大 36100
前田直哉 28200
長村大 21700
金太賢 14000
南場の展開
南1局、2着目の前田が中ポンから仕掛け。ソーズのホンイツへ向かう。親の金は手牌に南暗刻で4mチーしてカン2pのテンパイを取る。前田もカン3sのマンガンテンパイを入れる。前田は序盤に3sをチーせずにこの待ちに仕上げたため、3sは盲点の待ち。
ここは手が進んだ長村から3sが飛び出し、前田が8000のアガり。
南2局、長村がドラドラの4-7sで先制リーチ。親の醍醐が3-6sでテンパイしダマ。ここは長村が3sを掴んで醍醐が2900+1000のアガり。長村のチャンス手を潰しつつ加点。
南2局1本場、前田が中盤カン3sをチーして4-7mのテンパイ。醍醐はカン5pのテンパイに取れるところだが、前田の仕掛けに警戒して6sを打たずにテンパイ取らず。
金が7mを使い切って4-7sでリーチ。だがリーチの同巡、前田が7mツモ。500-1000+1000のアガり。
南3局、親の前田が3巡目に2-5mでテンパイしダマ。これが醍醐から出て2900。2着目の醍醐との差を広げた。
南3局1本場、長村が高目一通の3-6mで先制リーチ。しかし高目の6mは山にない。このリーチに前田と醍醐は当然のオリ。金は粘ろうとするがテンパイできず。醍醐はきっちりハイテイずらしの鳴きを入れる。この鳴きで3mが金に流れて長村ツモれず。長村の1人テンパイで流局。
南4局2本場、金が配牌南カンツでアンカンからスタート。だが前田が8p単騎のチートイツでテンパイし当然のダマ。これが長村から出て前田が12600+1000のアガり。目だと醍醐が決勝進出を決めた。
B卓結果
1着:前田直哉 55000
2着:醍醐大 35000
3着:金太賢 11400
4着:長村大 -1400
決勝メンバー
東家:醍醐大
南家:鈴木大介
西家:土田浩翔
北家:前田直哉
決勝の展開
東場の展開
東1局、醍醐はダブ東を重ねてマンズを多く引く。そこから5s6sを落としてダブ東もポン。一気にマンズのホンイツへ。鈴木が2p6pのシャンポンで先制リーチ。
このリーチに前田と土田はオリ。醍醐は粘るがテンパイできず。ただ鈴木にアガりもなく、鈴木の1人テンパイで流局。
東2局1本場、土田が代名詞のチートイツ。前田が6-9mのフリテンテンパイもここは一旦テンパイ外し。親の鈴木が発ポンから仕掛け。小三元や大三元が見える手牌。
前田が5s8pでテンパイしてひとまずダマ。そこからカン6sに変化。鈴木はさらに1sポンして3-6sのテンパイ。前田は4p引いてオリ。鈴木は発を加カンして新ドラを一つ乗っける。その後、安パイに困った前田が3sを放銃し、鈴木が4800のアガり。
東2局2本場、ドラドラの前田が5pポンから喰いタンの仕掛け。醍醐が終盤4pチーしてテンパイを取りに行く。そこに鈴木がカン5sでリーチもこの5sは醍醐にカンツ。
土田も仕掛けを入れながらテンパイを目指す。醍醐が5sカンして4-7mのテンパイを入れて押していく。鈴木と醍醐のめくり合いは醍醐に軍配。1000-1800+1000のツモアガりとなった。
東3局、醍醐がカン2sでテンパイし西のみのダマ。そこに前田が放銃し2600。
東4局、土田は東トイツだが、鳴かずに2枚ともスルーして東を切りだして手を作り直す。鈴木がカン3mで先制リーチ。なんとこれを一発でツモアガり2000-4000。以下の点数状況で南入した。
鈴木大介 38300
醍醐大 29400
土田浩翔 21000
前田直哉 11300
南場の展開
南1局、土田がチャンタドラ2の手に進む。そこに鈴木が6-9pで先制リーチ。土田も仕掛けて白と9pのテンパイを入れる。
さらに親の醍醐が3-6mの追っかけリーチで勝負。このめくり合いは鈴木に軍配。醍醐から9pが出て、鈴木の頭ハネ。3900+1000をアガり、鈴木がさらにリードを広げる。
南2局、親の鈴木がリーチのみのカン2mで先制リーチ。この2mを前田が掴んで3900を放銃。
南2局1本場、醍醐が2p4pのシャンポンで先制リーチ。ツモれば三暗刻。醍醐は北もアンカン。だがそこに鈴木が4-7pで追っかけリーチ。このめくり合いは鈴木に軍配。4100オール+1000をツモアガりで決め手級の一撃。
南2局2本場、鈴木に2巡目にカン2pのテンパイが入るがここはテンパイ外し。そして4巡目にドラを引いて5-8sで先制リーチ。これにテンパイした醍醐が放銃し7700。
南2局3本場、土田が2-5pのピンフテンパイでダマ。この2pが醍醐から出て1900のアガり。ようやく鈴木の親が終わった。
南3局、鈴木が6mをポンしてカン2pの一通テンパイ。これに国士に向かった醍醐が放銃し1000。
南4局は前田がテンパイを取れず。全員ノーテンでの流局となり、鈴木がファイナル進出を決めた。
決勝結果
1位:鈴木大介 69700
2位:土田浩翔 18800
3位:醍醐大 8200
4位:前田直哉 3300
鈴木大介、ファイナル進出決定!
前回以前の結果
ファイナル出場決定者については以下のページを参照いただきたい。
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