2023年3月26日、麻雀最強戦2023「最高勝率決定戦」が開催される。その試合の過程、および結果について本記事でお届けする。
基本ルール
A,B卓でそれぞれ東南半荘戦1回勝負で上位2名が勝ち抜け。その後、勝ち抜けた4名で決勝を行い、トップがファイナル進出。
・喰いタンあり、後付けあり
・赤なし、一発裏ドラあり
・カンドラカン裏あり
・トビなし
・ラス親のアガり止め、テンパイ止めなし
A卓メンバー
東家:多井隆晴
南家:前原雄大
西家:友添敏之
北家:猿川真寿
A卓の展開
東場の展開
東1局、前原が中ポンから仕掛け。猿川がドラの3s単騎のチートイツで先制リーチ。前原・友添はオリ。親の多井はなんとか粘ろうとするが、ここは猿川がラス牌の3sをツモアガり。裏を2枚乗せていきなり4000-8000のアガりで開局。
東2局、親の前原が積極的に南をアンカン。そこから5巡目にはカン7sで先制リーチ。これに他3者は対応。前原もツモれず、前原の1人テンパイで流局。
東2局1本場、前原がここも6-9pで先制リーチ。今度は前原のツモアガりで1300は1400オールのアガり。
東2局2本場、猿川が9s4pのシャンポンでテンパイしダマ。これをすぐ多井が掴んで放銃。猿川が1600は2200ロン。
東3局、前原が4-7sのピンフでテンパイしダマ。猿川は手牌に白暗刻で5mチーから仕掛け。ここは親の友添から4sが出て、前原が1000ロン。
東4局、前原が1-4-7p待ちで先制リーチ。これを一発でツモアガり。1300-2600のアガり。東場終了時点の持ち点は以下の通り。
猿川真寿 38200
前原雄大 34400
友添敏之 16300
多井隆晴 11100
南場の展開
南1局、前原が白ポンから仕掛け。猿川はドラの8mをポンして役の見えないブラフの仕掛け。遠くにトイトイが見えるか。前原は北もポンして2副露。
親の多井は7sポンしてカン7mでテンパイを入れて速度を合わせる。前原は3副露して4-7mでテンパイ。多井は4mを止めてカン5mに受け変え。その瞬間に猿川が7mを前原にほぼ差し込みのように打ち出す。前原が1000ロンで多井の親を流す。
南2局、前原は7s単騎でテンパイし一旦ダマ。そこに友添がドラの北を暗刻にしてカン8pで先制リーチ。そこに猿川が6-9sでテンパイしピンフのダマ。ここに前原も5-8sでテンパイしダマ。
3者のめくり合いとなったが、ここは多井がリーチの現物の9sを打ち出し、猿川に放銃。猿川が1000のアガり。
南3局、親の友添が白ポンから仕掛け。友添が中盤過ぎ1-4sでテンパイ。これが猿川から出て1500ロンで連荘。
南3局1本場、多井がカン5pチーからピンズのホンイツで仕掛け。親の友添がフリテンの6-9pで先制リーチ。ここは友添が三色にならない安目の6pをツモ。1300は1400オールのアガり。
南3局2本場、猿川が2pポンから喰いタンの仕掛け。前原は自風の北ポンを仕掛け。現状の1着目・2着目が2人して仕掛ける。だがそこに多井がドラの1pと7sのシャンポンで先制リーチ。ここに友添が1pを一発放銃。多井はなんと裏3で16000のアガり。
南4局、多井はマンガンツモで逆転できる点差。前原は発ポンから自力で決めに行く。前原は東をポンして2-5-8p待ちでテンパイ。これに猿川が5pを打ち込み、前原が1000ロン。前原・猿川の2人が勝ち抜けを決めた。
A卓結果
1着:猿川真寿 35300
2着:前原雄大 35000
3着:多井隆晴 25300
4着:友添敏之 4400
筆者のnoteではMリーガーの強さを麻雀AI「NAGA」による数値化でランキング付けしています。興味のある方は下記のリンクからお願いします。
B卓メンバー
東家:石川遼
南家:近藤誠一
西家:前田直哉
北家:醍醐大
B卓の展開
東場の展開
東1局、近藤が中盤に発をポンして5-8pでテンパイ。前田は終盤カン6mでテンパイしダマ。なんとここは前田がラス牌の6mをそのままツモ。2000-4000のアガり。
東2局、親の近藤が5sポンから喰いタンの仕掛け。7pポンから7pを加カン。近藤は最終盤に3-6mでテンパイ。前田は4mをチーしてカン7sでテンパイ。石川も3m5mのシャンポンでテンパイし役なしダマ。醍醐以外の3者テンパイもそのまま流局。
東2局1本場、近藤が4-7pで先制リーチ。他3者は結局これにオリ。近藤の1人テンパイで流局。
東2局2本場、親の近藤は配牌からマンズのホンイツリャンシャンテン。そこに石川が3-6mで先制リーチ。醍醐はカン3sでテンパイしダマ。醍醐と近藤がひたすら押しまくるが、ここは石川がアガり。700-1300は900-1500ツモ。
東3局、親の前田が2-5sで先制リーチ。石川がこれに粘るが、ここは前田の1人テンパイで流局。
東3局1本場、醍醐がペン3mで先制リーチ。その後、前田が5-8pでテンパイしダマ。ここは前田がそのままツモって1000オール。
東3局2本場、醍醐が7mポンからマンズのホンイツの仕掛け。醍醐は終盤に北発シャンポンのテンパイを入れるがそこまで。醍醐の1人テンパイで流局。
東4局3本場、親の醍醐がダブ東のポンから仕掛け。カン5pもチーして2-5sでテンパイ。だがここも醍醐の1人テンパイで流局。
東4局4本場、近藤が自風の西ポンから仕掛け。近藤は3pもチーして6-9sでテンパイ。前田は手牌に白暗刻のところから9mポンして1-4sでテンパイ。このめくり合いは前田に軍配。近藤から2600は3800のアガり。
前田直哉 41200
石川遼 21200
醍醐大 21000
近藤誠一 16600
南場の展開
南1局、近藤は6pチーから発バックの仕掛け。近藤は2副露目を入れて発バックでテンパイ。醍醐はカン4pをチーしてブラフと形テン狙い。親の石川が終盤1-4mでリーチ。近藤はこれを見てオリ。石川はアガれず、石川の1人テンパイで流局。
南1局1本場、前田が白ポンから仕掛け。前田は5-8pで先制テンパイ。石川は三色ドラのカン4mでテンパイしダマ。そこに近藤が4-7mでリーチ。2人で4mをめくり合うが、ここも近藤・石川の2人テンパイで流局。
南1局2本場、近藤が発ポンから仕掛け。醍醐は6sチーからまたもブラフ。近藤はダブ南ポン。石川は白ポン。前田は2-5sでテンパイしダマ。ここは近藤から5sが出て、前田が1300は1900のアガり。
南2局、醍醐は3mチーからブラフと一応遠くにチャンタ。石川は自風の北ポン。醍醐は9mもポン。石川は中もポンして3p7mのシャンポンテンパイ。そこから1-4-7p待ちに変化。近藤は3pチーから形テン狙い。ここは近藤から1pが出て石川が2000のアガり。
南3局、石川が8pポンして3p4sのシャンポンでテンパイ。近藤はカン7sチーから形式テンパイを狙う。4pもチーしてカン3mで役なしテンパイ。結局、石川・近藤の2人テンパイで流局。
南4局1本場、前田が自風の北ポンから仕掛け。前田は6-9mですぐにテンパイ。これをあっさりツモって500-1000は600-1100。前田・石川の両名が決勝進出を決めた。
B卓結果
1着:前田直哉 45900
2着:石川遼 27100
3着:醍醐大 14400
4着:近藤誠一 12600
決勝メンバー
東家:石川遼
南家:猿川真寿
西家:前田直哉
北家:前原雄大
決勝の展開
東場の展開
東1局、親の石川がダブ東ポンから仕掛け。前田は4-7pのマンガンテンパイを入れてダマに受ける。ここは前田がダマのままツモって2000-4000のアガり。
東2局、親の猿川が手牌にダブ東暗刻の所から6sポン。猿川は2p6pのシャンポンでテンパイ。終盤に前原が3-6mでリーチ。ここは猿川が6pをツモ。1300オール。
東2局1本場、前原がペン7sで先制リーチ。前田はカン4sでテンパイし役なしダマ。そこに石川が3-6sで追っかけリーチ。さらに親の猿川はカン8pで追っかけ。ここは猿川が一発でツモアガり。2000オールのアガり。
東2局2本場、前原がドラの3sポンから喰いタン。猿川が7p単騎のチートイツで先制リーチ。前田は5mをチーして形式テンパイ。前田は7pを止めてオリ。猿川の1人テンパイで流局。
東2局3本場、前田が7pをチーして三色のカン8sでテンパイ。ここは猿川から8sが出て前田が2000は2900のロンアガり。
東3局、親の前田が3s5sのシャンポンでテンパイしダマ。これを直後にツモって500オール。
東3局1本場、前原が6-9mのメンホンで先制リーチ。親の前田はダブ東ポンして粘る。そこに猿川が5-8sで追っかけリーチ。前田は2軒リーチにオリ。石川もオリて2人のめくり合いに。このめくり合いは猿川に軍配。1300-2600は1400-2700のアガり。
東4局、親の前原が発ポンから仕掛け。猿川が4-7sで先制リーチ。前原は南もポンしてソーズのホンイツに方針転換。だがここは猿川がツモって2000-4000。猿川が一歩抜け出す。
猿川真寿 49300
前田直哉 29300
石川遼 11700
前原雄大 9700
南場の展開
南1局、前原が終盤3-6pで先制リーチ。猿川はチーして粘る。結局、親の石川はテンパイできず。前原の1人テンパイで流局。石川はかなり厳しくなった。
南2局1本場、前田はドラのカン3mチーからマンズのホンイツに向かう。前原がペン7p待ちのリャンペーコーで先制リーチ。前田は粘るが結局オリ。前原の1人テンパイで流局。
南3局2本場、猿川は789pの出来メンツから6pをチーして喰いタンに移行。親の前田は3sチーから形式テンパイを狙う。しかしなんと前田にテンパイ入らず。全員ノーテンで親が流れる。
南4局3本場、親の前原が1-4-7mで先制リーチ。これをツモって2600は2900オールのアガり。
南4局4本場、前原は白ポンから仕掛けてマンズのホンイツ。前原が8m東のシャンポンテンパイ。猿川も南を暗刻にして1-4mでテンパイ。猿川と前原のめくり合い、勝ったのは前原。前原が4000は4400オールツモ。前原と猿川がほぼ並びになった。
南4局5本場、猿川が中ポンから仕掛け。最後も流局で終了。全員ノーテンとなり、猿川が最強戦ファイナル進出を決めた!
決勝結果
1位:猿川真寿 40000
2位:前原雄大 37600
3位:前田直哉 20000
4位:石川遼 2400
前回以前の結果
ファイナル出場決定者については以下のページを参照いただきたい。
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