ベタオリという言葉、麻雀に触れているとときたま聞くことがあると思います。ベタオリとは自分のアガりを完全になくして、振り込まないように立ち回る行為のことを差します。
アガりがなくなるので、初心者からするとつまらないと感じる人が大半だと思いますが、初心者が必ず身につけなければいけない技能です。アガる、ということができるようになった次にはまずコレを覚えるのが中級者への近道といえます。
結局、初心者と上級者の大きな違いというのは守備力であると私は考えています。
攻撃力というのは麻雀を数打っていれば自然と身についていくものですが、守備力というのはうまくなろうと思って意図的に鍛えないとなかなか向上するものではありません。
麻雀は4人でやるゲームなので、単純に考えると4回に1回しか自分のアガりがありません。残りの3回は他の人のアガりになるはずです。だからこそ、その3回を最小の傷で切り抜けるために守備が重要になってくるわけです。
麻雀を楽しみたいだけなら別に身につけなくてもいい技術ですが、周りの皆をリードして勝ちたいという人は是非覚えてください。
現物を打つ”だけ”ではない
ベタオリを覚えるときに初心者の人がよく勘違いしがちなのが、とにかくリーチの人の現物を打っていればいいんでしょ?と考えている人がいます。
それも決して間違いではないのですが、ベタオリというのはリーチに対してオリるだけではなく、他の人からさらにリーチが来たり、ダマテンに対しても振り込まないように打つというのが本当のところです。
つまり、攻撃を受けたときに単にオリるだけではなく、後で他の人があらに攻めかえしてきたときにも困らないように打つというのがベタオリなのです。
ベタオリのコツ
・今なら通るけど、後々危険になる可能性が高い牌から打つ
例えば、上記のようなリーチを受けた1発目に何を切りますか?
現物は1p、4m、北です。どれを切っても今は問題ありません。しかし、親や対面からリーチがもう1軒入ったらどうでしょう?4mはどう見ても危険で、1pや北の方が安全ですよね。
だから北や1pはまだ切らずに他の2人にも危険度の高い4mから打ち出していくのが正解ということになります。このように、1人にだけ危険な牌を先に打ち、全員に安全そうな牌をなるべく残すようにするのがベタオリのコツです。
最初は全員に通りそうな牌がどれか、というのを判断するのも難しいと思うので、なるべく字牌や1・9牌を残して、現物の数牌、特に4・5・6牌を切るように心がけるようにするだけでもだいぶ違うと思います。
・合わせ打ち
ベタオリのときにもうひとつ重要なのが「合わせ打ち」です。
これは攻めかえしている人の切ってきた牌に合わせた牌を打ち出していくということです。これも全員に安全そうな牌を残すための技術になります。
同じ巡目に切られた牌はその巡目の間はダマテンであっても絶対にロンにはなりません。ですから、牌を合わせて打っておくことでダマテンに振り込まないようにしつつ安全牌を残せるようになるのです。
このことも意識してオリるようになれば、確実に振り込みは減っていくでしょう。
・「カベ」を利用する
オリるときにもう一つだけ意識して欲しいのが「カベ」です。
たとえば上記の場況だと、自分の目から見て7sが4枚見えていることが分かります。こうなると、7sを使ったメンツが作れないので、67sを持った5-8s待ちや78sを持った6-9s待ちがないことになります。
安全牌を探す上で、この「カベ」を意識して使うようにしましょう。
もちろん、安全牌を探すためにはスジの考え方も使います。下記のページを参考にしてください。
ベタオリのコツはこんなところでしょうか。1人相手にはなんとかオリられても、もう1人に来られるとパニックになってしまうという人は多いと思います。こういった技術を使って無駄な振り込みを減らしていきましょう。
それでは。