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放銃率を下げるためには?麻雀の実力に直結するベタオリの技術を解説!

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麻雀において、初心者と上級者の最も差が出るところは何でしょうか?
それは放銃率です。

放銃率の定義についてはこちらのページで解説していますが、要するに「全対局中のうち、振り込んだ局の割合」ということです。
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天鳳のデータを見ると、段位が上がるにつれて放銃率が比例して下がっていることがお分かりいただけると思います。

一方で和了率も下がっていることが確認できると思います。回りのレベルが上がるにつれて、全員がアガりを取りこぼすことがなくなっていくためです。

したがって、実力を上げるためには放銃率を下げることを意識して打つのが一番!

本記事では放銃率を下げるために、どういった点に気をつけて打てばいいのか、を解説していきたいと思います。

和了率を上げる

放銃率を下げるという話なのに、急に和了率を上げるという話になって混乱されている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これが放銃率を下げる第1歩なのです。

麻雀というゲームの性質上、自分がアガりさえしてしまえば絶対に振り込むことがなくなり、その局の失点の可能性が0になります。

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麻雀初心者の方が放銃が多いのは、守備力が低いのもありますが、攻撃力が低いために本来は自分のアガりがあったはずの局で相手にアガられてしまうことがあるためです。

逆説的なロジックですが、先にアガることで放銃をも避けられるというわけです。
すなわち、攻撃は最大の防御なり、ということです。

まずは放銃率を下げる前に、リーチに向かって最短で打てるよう牌効率を覚えるようにしましょう。

ベタオリを覚えよう

ある程度牌効率が分かり、きちんとリーチまでいけるようになったら、次に覚える必要があるのがベタオリです。

ベタオリとは、自分のアガりを完全に諦めて、相手に振り込まないように打つことを指します。

自分のアガりを0%にする行為なので、初心者のうちはベタオリがつまらない、と感じるでしょう。ベタオリが「できない」というより「やらない」という人もいると思います。

しかし、ベタオリは麻雀の中で最も重要な技術といっても過言ではありませんリーチに向かうための技術よりも大事です。

なぜなら麻雀は4人で行うゲーム。自分以外の相手が3人いるということは、単純な確率でいえば自分のアガる局1回に対して、相手のアガる局は3倍あります。

つまり麻雀は守備の時間の方が長いゲームなのです。したがってその守備を完璧にすることが実力に直結しやすいわけです。

この記事を読んでいるあなたが麻雀を楽しみたいだけであれば、ベタオリの技術を覚える必要はありません。ですが、麻雀を強くなりたければ必ずベタオリを覚えて使いこなしましょう。

リーチに対するベタオリ

ベタオリでまず覚えるべきは、相手のリーチに対するベタオリです。

きちんとリーチまでたどり着く、相手のリーチにはベタオリできる。これだけで初心者同士の麻雀なら簡単に勝てるようになると思います。

初心者の放銃率が高いのは、リーチに対して自分がアガりたいからと攻めまくることによるものが多いです。

リーチというのは、相手はテンパイであと1枚でアガりです。
そこに自分がテンパイでないのに攻めかえすということは、自分がアガれないのに相手はアガれるという不利な勝負を仕掛けていることになります。

リーチに対する対処は、自分がテンパイなら押す、イーシャンテンならオリる。これをまずは徹底してください。これだけでも放銃率が13~4%くらいには落ち着くと思います。

余裕のある人は

さらに余裕のある人は、リーチに対して危険牌を押している人にも気をつけてみてください。

先ほどから述べているとおり、リーチに対して押し返すには基本的に自分もテンパイである必要があります。

つまりリーチに対して危険牌を切っている人は、その人もテンパイの可能性が高いです。ですから、リーチに対して攻めている人にも注意してください。

仕掛けに対するベタオリ

リーチに対してベタオリできるようになれば、ひとまず特上卓くらいまではいけると思います。

特上卓でも勝ち越したいと思う人は「仕掛けに対してベタオリ」することを覚えていく必要があるでしょう。

これはリーチに対するベタオリより難しいです。なぜなら、リーチしてきた相手は100%テンパイですが、鳴きの場合はいつテンパイしたか分からないからです。

ですから、相手の手を読む必要があるわけです。といっても難しい読みは必要ありません。特に警戒した方がいいケースをまとめておきます。

3副露はリーチ

まず簡単なところからいくと、3副露はリーチと同じと考えてください。

3副露している相手は、テンパイの確率が80%~90%はあります。要するに大体テンパイです。

したがって、リーチと同じように自分がテンパイなら押す、イーシャンテンならオリると考えてください。

問題は1副露、2副露のときです。これらの場合は、相手がテンパイしているかは分からないので基本的には攻め気味に打ってください。

ただし、相手の手に明らかに打点があるケースでは話は別です。1副露や2副露でも自分の手が安かったり、愚形であればオリを意識しましょう。

明らかに打点があるケースを2つ上げておきましょう。

ホンイツ・チンイツ

ホンイツやチンイツは鳴き仕掛けの中で最も分かりやすいです。

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役牌を鳴いて、どれか1種類の数牌を手の内に残すため、牌の切り方に明らかな偏りが出ます。

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例えば、今回のケースを抜き出してみてみると、ピンズとソーズばかり切っていて、マンズが明らかに少ないです。つまりマンズのホンイツが想定されます。

特に相手の手からホンイツに必要な牌、今回の例であればマンズがあまって切られた場合、テンパイの可能性が高いのでそれ以降マンズを切らないように注意しましょう。

ドラポンなどドラを含む仕掛け

もう一つ明らかに打点が高いケースはドラポンなどのドラが見えている仕掛けです。
これも相手の手が高いことが一目瞭然です。

この場合は、ホンイツやチンイツのケースより警戒度を上げる必要があります。なぜならアタリ牌が読みにくいからです。

ホンイツやチンイツと違い、マンズ・ピンズ・ソーズのどれかを警戒しておけばいいということがなく、全てロンの可能性がありますから。

こういったドラが多く見えている仕掛け、特にドラポンのようにマンガンが見えるケースでは、その仕掛けをリーチと同等と考えるようにしましょう。

ベタオリの技術

では具体的にどのようにベタオリを行えばいいのかについて解説していきたいと思います。

現物を捨てる

現物とは「リーチ者の河に切られている牌」のことです。

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例えば、この対面のリーチの場合、現物は

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となります。リーチの後にツモ切られた牌も現物になりますので注意してください。

麻雀のルールで、自分の河に捨てている牌で「ロン」といってアガることはできません。これを「フリテン」といいます。

ですから、相手の河に切られている牌に合わせて切っていけば100%振り込まずに済むというわけです。

オリるときは、まず現物が自分の手にないか探してみましょう。

字牌を切る

現物がない場合、自分の手に字牌がないかを確認しましょう。

字牌は数牌と比較すると、かなり安全度は高いです。現物がない場合はまず字牌から切っていくことを心がけましょう。

ただし、相手がホンイツやチンイツの仕掛けの場合だけは字牌が危険になるので、その時だけは注意しましょう。

「ノーチャンス」を探す

ノーチャンスとは場に同じ種類の数牌が全て見えていることで安全牌を見いだす手法のことを指します。


場に同じ種類の数牌が全て見えている状況は例えば下記のようなときです。

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赤枠で囲ったところを見ていただければおわかりになると思いますが、自分の目から見て5mが4枚見えていることが分かります。

これがどう安全牌の発見につながるのか?それはリャンメン待ちの仕組みにあります。

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5mがすでに場に4枚見えているということは、このような45mや56mといったリャンメン待ちのターツを誰も作ることができないということです。

ということは、5mが場に4枚見えているときは3-6m待ちや4-7m待ちといったリャンメン待ちで放銃することがないということ。

このように4枚見えている牌を利用することで、リャンメン待ちにアタらない牌を発見することができます。これにより安全牌を見いだす考え方のことをノーチャンスというわけです。


ただこの場合に一つ注意して欲しいのは、例えば5mが場に4枚見えているとき、3-6m待ちはないといいましたが、6-9m待ちはあり得るので6mはアタリになるケースがあります。

つまりノーチャンスによって安全といえるのは4枚見えている牌の1,9に近い方の牌だけです。そこをうっかりしないようにしましょう。

このことを踏まえてノーチャンスで安全になる牌を考えてみると以下のようになります。

f:id:cjr14137:20220106183841p:plainが4枚見えの場合 f:id:cjr14137:20220106183839p:plainが安全

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これらはもちろんピンズやソーズの場合でも同様です。安全牌に困ったときにはノーチャンスをうまく利用して安全牌を探してみましょう。

スジを頼る

「スジ」とは一言で言うと「リャンメン待ちで対になる牌」のことです。
例えばf:id:cjr14137:20211110232049p:plainにおけるf:id:cjr14137:20211110232043p:plainf:id:cjr14137:20211110232055p:plainのことです。

f:id:cjr14137:20211110232045p:plainf:id:cjr14137:20211110232047p:plain と手牌にある場合、f:id:cjr14137:20211110232043p:plainf:id:cjr14137:20211110232049p:plainで面子が完成します。

f:id:cjr14137:20211110232049p:plainf:id:cjr14137:20211110232055p:plainの場合はf:id:cjr14137:20211110232051p:plainf:id:cjr14137:20211110232053p:plain のリャンメンの待ちです。

こういったリャンメン待ちになるときの牌を「スジ」といいます。
この「スジ」を用いると、「リャンメン待ちにあたらない牌」を探すことができます。

例えば、f:id:cjr14137:20211110232049p:plainをリーチ者が切っていた場合、f:id:cjr14137:20211110232043p:plainf:id:cjr14137:20211110232049p:plainf:id:cjr14137:20211110232049p:plainf:id:cjr14137:20211110232055p:plainのリャンメン待ちがあり得ません。なぜならフリテンになってしまいますから。

したがって、スジとなる牌を切ればリャンメン待ちにあたることがない分、通常より安全ということです。

現物もノーチャンスもない場合はスジとなる牌を探してみましょう。

それでも安全牌がない場合

ここまでの全ての項目を精査した上でそれでも安全牌がない場合は、単純に安全度の高い順に牌を切っていきます。

安全度が高い順に、字牌>1・9牌>2・8牌>3~7牌です。この順番を覚えて、それ通りに切るようにしてください。

ダマテンへの警戒は?

ダマテンの警戒はほとんどしなくていいです。

ダマテンに1回振込んだ後、「警戒しなくちゃ」と思う人が初心者には多いですが、ダマテンでのアガりというのはアガり全体のごく一部にしか過ぎません。

ダマテンを全く無警戒でも特上卓で勝ち越すくらいのことはできます。

事実、私自身が初めて特上卓で打っていた頃はダマテン警戒なんてろくに身につけていませんでしたが、鳳凰卓までいけましたからね。

なぜか初心者の人に限って、ダマテンを警戒したがりますが、まずは無警戒を心がけてください。リーチや鳴きを警戒するのが最重要事項です。

リーチや鳴きに対してのオリがキチンとできるようになった人はダマテンも警戒してみましょう。ダマテンの警戒については下記の記事を参照ください。


以上が放銃率を下げるために必要なベタオリについての解説になります。

オリというものは最初はつまらないと思いますが、実践できれば確実に強くなることは間違いないです。

まずは一度このページを参考に実践に取り組んでいただければと思います。

それでは。


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