麻雀で最も気にされるであろうデータ。それは和了率と放銃率でしょう。
麻雀で勝つためには対戦相手より自分の持ち点が多くなければいけません。
持ち点を増やすためには自分がアガる必要があり、持ち点を減らさないためには相手に放銃しないことが必要です。
ですから、麻雀で勝つためには和了の回数を増やし、放銃の回数を減らすことが必要です。
この割合を表したデータがそれぞれ和了率と放銃率となるわけです。
和了率とは「全局数のうち、和了した局数の割合」のことを指します。下記の記事でデータに関しては一通り説明しているので、そちらも参考にしてください。
麻雀の実力を上げるためには、まず第一には放銃率を下げることです。
なぜなら、麻雀は4人でやるゲームなので、ごく単純に考えれば自分が1回アガる間に他3人も1回ずつアガるはず。つまり攻撃の時間に対して守備の時間が3倍あるのです。
だから麻雀は守備力で最も実力差が出ます。ですが守ってばかりいても自分の点数は増えないため、攻撃することも絶対に必要です。
またアガってしまえば、麻雀というゲームの性質上その局は絶対に失点しません。つまり攻撃は最大の防御でもあるということです。
では和了率をどのように上げていけばいいのか。本記事ではその点を解説していきたいと思います。
和了率の基本
まず和了率というものは、放銃率と比較して基本的には上げにくいです。
なぜなら放銃は究極的にはどんな手からでも避けようと思えば避けられますが、アガるというのは配牌やツモが悪いとどうにもならないことが多いです。
しかし、アガれなければ点数が増えないので100%負けになってしまいます。
放銃率の記事でも書きましたが、攻撃は最大の防御で、失点を防ぐためにもアガりが必要です。
ですからむやみに高い和了率を目指す必要はありませんが、一定以上の和了率は絶対必要になります。
具体的に目指すべき和了率は22%以上といったところです。
こちらは天鳳の平均のデータになります。中級者以上のデータということで四段以上のデータを抜き出してみました。概ね22%~23%程度の和了率があることが見て取れます。
4人が平均的にアガれば和了率は25%ですが、実際には流局するケースもあるため、25%よりは低くなります。
レベルが高くなるほど全員無駄な放銃をしなくなるので、和了率は下がっていきますがそれでも22%以上は欲しいところです。
牌効率
初心者はまず牌効率を勉強することから始めましょう。牌効率というのはまっすぐリーチに向かうための技術になります。
これが最も基本となる技術です。他の要素は置いておいても、まずはこれを覚えるようにしましょう。
とりあえず手役作りや鳴きといった技術は後で覚えれば良くて、まずはリーチに最速で向かえるのが、麻雀の最も基本で最も重要な技術です。
なぜなら、リーチが麻雀の中で最もよく出る役であるにもかかわらず、麻雀の中で最強の役だからです。
リーチは裏ドラや一発といった偶然役がつくことがあり、単なる1翻以上の価値があります。
またリーチをすることで他の人を警戒させ、相手のチャンス手をつぶしたり、自分だけが攻める状況を作れる効果もあります。
リーチが麻雀の攻撃の王道ですから、まずはそのリーチをたくさん打てるように牌効率を覚えましょう。
牌効率はいろんな媒体で学べます。今の時代はYouTubeでもそういった動画はあると思いますが、私は手元に本を置いて何度も読み返すのが一番だと思う人間です。
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鳴き
麻雀というゲームは格差のゲーム。全員の配牌の良い・悪いには差があり、リーチだけでどうにもならない手も出てきます。
良い配牌の人に速度で負けないために必要なのが鳴きの技術です。
鳴きのデメリット
鳴きというのは相手の捨てた牌を貰って、自分のメンツを一つ作るわけですから、山からツモるのと違って確実に一手進みます。
ただ、だからといってなんでもかんでも鳴いて早くアガればいいわけではありません。
鳴くことのデメリットは最強の役であるリーチができなくなること。リーチを使えないので打点は低くなりがちです。
また、手牌の枚数が少なくなるため、相手からリーチなどの攻撃を受けた際に守備に回りにくいです。
鳴くべき場面
逆に言えば、これらのデメリットが気にならない手では積極的に鳴くべきです。
例えば、ドラが暗刻の手では、リーチをかけなくても十分に打点があるため、速度重視で鳴いていくべきです。
他にはホンイツやトイトイを狙う場合も打点を作りやすく鳴きが有効です。特にホンイツは字牌を持って進行でき、守備力も落ちにくいです。
また、場に供託が残っていて、安い手をあがっても収入につながる場合も実質的な打点が高いので鳴きが有利になります。
速度に対応する鳴き
他に自分が高い手でないときや、自分がリーチをかけられそうな場合でも鳴きを使うことはあります。
例えば、
・相手が鳴いて自分より早そう
・巡目が深くなり、リーチしてアガるのが厳しい
このような速度的に間に合いそうにないときには、自分の手を安くしてでも鳴く場合があります。
ただこういった鳴きはかなり慣れが必要です。実戦の中で仕掛けるタイミングを学びましょう。
鳴きの練習
鳴きの練習には、ひとまず鳴いたら手が進むところを全て鳴いてみて、後で見直して要らない鳴きを減らすという手法がオススメです。
まず一度やり過ぎなくらい鳴いて、鳴くという感覚を身に染みこませるのが大事です。その上で要らないところを削りましょう。
天鳳や雀魂といったラス回避の麻雀においては副露率30%くらい鳴くのが平均です。ただ個人差はありますので、自分に合わないと思えば鳴きの量を調整しましょう。
鳴きのまとめ
鳴きというのはただ鳴くために学ぶのではなく、鳴かないための技術でもあります。
リーチが必要な局面ではリーチに向かい、リーチに頼らなくてもいい場面では鳴き、と使い分けをよく学ぶようにしましょう。
押し引き
和了率を上げるだけだったら、全ての手で攻めれば自然と上がっていきます。
しかし、そんなことをしていたら放銃率もガンガン上がってしまい、結局は失点が増え、負けてしまうでしょう。
といってオリてばかりでは当然勝てません。この和了と放銃のバランスを考えるのが押し引きということです。
押し引きは麻雀において最も難しい課題といえるでしょう。様々な条件が複雑に絡み合う判断となるからです。上級者でも意見が分かれます。
押し引きの基本
押し引きは難しい。ですからまずは技術を覚える前に基本的な押し引きの考え方を知っておきましょう。
それは、相手に攻撃されたとき、自分がテンパイなら押す、イーシャンテンならオリるということです。
自分がテンパイならひとまず攻めておけば得なケースが多いです。一方でテンパイでないところから攻めるのは損なケースが多いです。
まずはこの原則に従って打ってみましょう。
イーシャンテンの押し引き
麻雀というのはいつも自分が先手を取れるわけではありません。
ですから、より高いレベルで押し引きを学ぼうと思うと、イーシャンテンでの押し引きが重要になってきます。
イーシャンテンの押し引きはかなり難しいのですが、基本的に「打点がある」「良形」の場合のみ、押し返すことを考えるようにしてみましょう。
相手がテンパイでこちらがイーシャンテンから押し返すことはかなり不利です。
それでも押し返すとしたら、アガったときのリターンが大きく、アガりやすいときにやるべきです。
自分がイーシャンテンのときはその点も意識してみましょう。
スジカウント
押し引きをシステム的に考える上で、一つ重要な考え方が「スジカウント」です。
近年の押し引きの技術における基礎であることは間違いないため、一度は読んで覚えていただけると嬉しいです。
手役と速度のバランス
こちらは和了率ではなく、その和了率の内容に関する話になりますので応用的な内容です。
速度重視でアガりにいってばかりいると、打点が下がってしまい、アガったとしてもさほど得点を稼げなくなってしまいます。
だが打点ばかり狙っていると、速度負けして他の人にアガられてしまいます。ですから打点と速度のバランスを上手く取る必要があります。
手役を狙うとは?
ただ、手役を狙うというのは「三色を狙う技術」や「一通を狙う技術」というのがあって、それを鍛える…というわけでは断じてありません。
手牌や周りの速度、自分の点数状況に応じて、「ここは速度負けしてもいいから打点を追った方がいい」と判断できる技術が手役を狙う技術です。
逆に「ここは相手が遅そうだから、思い切って打点を上げるために手役を狙おう!」なんて場面もあります。
手役というのはあくまでも自分と相手の速度を見ながらムリのない範囲で狙ってこそ意味があります。
手役を見つけてもむやみにそれを追ってはいけません。ですがムリのない範囲で追えるものは見逃さないようにするのが技術。
常に三色や一通などが狙えないか、ということは意識して手牌を見ましょう。
まとめ
以上が和了率を上げるために必要なことのまとめになります。
初心者ほど牌効率がまず重要で、その後中級者から上級者になるにつれて鳴きや押し引き、手役と速度のバランスを整えることが重要になります。
最初から何でもかんでも身につけようとするのではなく、一項目ずつきちんと覚えていきましょう。
それでは。
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