以前、牌効率の基礎理論として「5ブロック打法」についての解説をまとめました。
こちらの記事でも解説していたのですが、実戦においては5ブロック打法だけではなく「6ブロック」で戦う場面もでてきます。
本記事ではそんな「6ブロック打法」について解説していきます。5ブロック打法とどのように使い分けるかを見ていきましょう。
ブロックとは
5ブロック打法の時にも書きましたがここでも説明しておきましょう。麻雀におけるアガりの形というのは、チートイツや国士無双などの例外を除けば4メンツ+1雀頭で成立します。
すると麻雀のアガり形というのはこのような5つのブロックに分けられることが見て取れると思います。
「5ブロック打法」とはメンツや雀頭の候補となるターツを「1ブロック」と考えて、手作りの段階でこの5ブロックを作るように意識する打法となります。
5ブロック打法が基本
まず最初に大前提として覚えておいてもらいたいのは、5ブロック打法で打つのが基本だということです。
5ブロック打法を用いれば、テンパイまで最速でたどり着くことができます。麻雀というゲームは打点も大事ですが、まずは何より他の人より先にアガることが一番大事です。
それを考えると、基本は5ブロック打法を使うべき、ということになります。迷ったら5ブロックに構えておけばOKということです。その上で、状況に応じて「6ブロック打法」の引き出しを開けるようにしましょう。
6ブロック打法のメリット/デメリット
メリット
6ブロック打法のメリットはターツ選択を先延ばしにできるということです。
例えば手牌がこんな14枚になったとしましょう。ここからどこかのリャンメンを払っていくのが「5ブロック打法」、を打って全てのリャンメンを残すのが「6ブロック打法」ということになります。
この局面でを打っておくと、ターツを全て残したことで、相手の捨ててきた牌に合わせて一番いいリャンメンを残すことができます。これが6ブロック打法のメリットの一つです。
6ブロック打法にはこれに関連してもう一つのメリットがあります。それは手役を狙うのに便利ということです。
今度は愚形だらけのこんな手牌を考えてみましょう。5ブロック打法で打つ場合は一番弱いターツであるを払っていくことになります。
ただこの手牌からは見て分かるとおり、三色と一通両方の手役が見えます。6ブロック打法ではこの手牌からを切ることで手役を両方とも残し、後の自分のツモや相手の捨て牌によって改めてターツを選択します。
このようにターツ選択を後回しにできることで、手役を狙いやすくなるというわけです。
デメリット
一方で6ブロック打法のデメリットも当然あります。6ブロックに手牌を受けると瞬間的な受け入れは多いものの、イーシャンテン時点での受け入れが減ります。つまりテンパイするのが5ブロック打法より遅くなりやすく、速度の面で劣ります。
また、もう一つの大きなデメリットが安全牌が持てなくなり、後々の危険度が高くなりやすい、ということです。
例えば前述の手牌でを切って5ブロックに受けた場合、安全牌を1枚持つ余裕が手牌に生まれます。
一方で切りから6ブロックに受けると、手牌は下記の13枚。安全牌を持つ余裕がありません。しかも後々この中のどこかのブロックを切っていくことになります。
したがって速度と安全において5ブロック打法に劣る、というわけです。
6ブロックに受けたい例
前項で6ブロックのメリット/デメリットを解説しました。基本は5ブロック打法の方が安定するわけですが、6ブロックに受けた方がいい場面ももちろんあります。具体的にいうと、先ほど述べた6ブロック打法のデメリットが小さくなるケースです。
安全面で6ブロック打法は5ブロックに劣ると解説しましたが、例えば自分が点数的に負けていて、なんとか高打点を作りたい、というケースでは安全を考える比重が減ります。
加えて、手役を狙いやすいという6ブロックのメリットもあり、打点も作りやすいです。そんなケースでは6ブロックに構えるのが得ということがあります。
また、持っているターツの安全度が高い場合も6ブロックに構えることがあります。例えばなどの三元牌のトイツは重なれば役として使え、後々に残しておいても比較的安全度の高い牌です。
こんなときはが暗刻になるケースを考えて6ブロックに受けつつ、相手のリーチが来たときはを落としていくことができます。
このように安全を捨てて攻めなくてはいけないケースや、安全度がある程度確保されているケースには6ブロックを使って手役を狙っていくことが得になる場合があります。
まとめ
以上が6ブロック打法についての解説になります。安全と多少の速度を犠牲にすることで打点を確保する、というのが6ブロック打法の使い方になります。
先ほども述べましたが、5ブロック打法が麻雀の基本の打ち方であることには変わりありません。まずは5ブロック打法を身につけて、6ブロック打法は用法・用量を守って正しくお使いください。
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