瑞原明奈。U-NEXTパイレーツ所属のMリーガーだ。
麻雀プロとしての活動の裏で、2児の母として家庭も支えている。瑞原と麻雀の不思議な縁を解説していこう。
基本プロフィール
生年月日:1986年11月19日
出身地:長崎県佐世保市
血液型:O型
趣味:人狼ゲーム
学歴:早稲田大学国際教養学部卒業
所属団体:日本プロ麻雀協会13期生→最高位戦第42期前期
麻雀との出会い
観る雀出身
瑞原が麻雀と出会った経緯はかなり特殊だ。早稲田大学に在学中の21歳の時、映画や海外ドラマに釣られて加入したケーブルテレビ。
そのチャンネルを適当に回していて偶然見たのが「MONDO TV麻雀プロリーグ」だった。
麻雀をゲームとして打って楽しむのではなく、観戦する方から入ったいわゆる「観る雀」といったところであろうか。
最初に番組を見たとき、全くルールなどを知らずに牌の音や手牌の見た目が美しいと感じ興味を持ったというのだから、麻雀の入り口としてはかなり珍しいだろう。
ただ、番組を見る内徐々にそのゲーム性などにも興味を持ち始め、24歳ころには自ら打つようにもなっていった。
ちなみに、観る雀として最初に好きになったプロは土田浩翔。他の人とは違う、自分の麻雀を貫いている感じが好きらしい。
結婚
2012年、25歳で結婚し、それまで勤めていた会社を退職した。結婚相手は一般の方。
2015年4月、自身のブログで妊娠したことを発表し、同年7月に第一児となる女児を出産した。2018年には第2子を出産し、2児の母としてプロ活動を続けている。
プロになったきっかけ
麻雀を自らも打つようになった瑞原だったが、自分の周りに麻雀を打てる人間がいないため、もっぱらネット麻雀で楽しんでいたようである。
結婚を機に勤めていた会社を退職し、関東に引っ越すことになった瑞原。夫の友人に麻雀好きがいたため、週に1回は麻雀が打てる生活になる。
ただこの頃の瑞原は手役が好きで、効率うんぬんよりアガりたい手を狙っていた。その結果、いくら打っても勝てず、ついに心が折れることも。
「自分は麻雀に向いていない」とも思ったが、「麻雀を楽しむために強くなる」と意識改革。勝つための麻雀を勉強するようになった。
そんな瑞原にプロになるキッカケが訪れる。
「麻雀強くなりたい女の子募集」。その募集は、竹書房が運営するニコニコ生放送のチャンネル『梶やんチャンネル』に生徒役で出演する一般女性の募集だった。
人前に立つことが苦手な瑞原だったが、麻雀が強くなりたいという一文がどうしても心に留まり、最終的には応募することに。
この番組に出演する中で、競技麻雀の大会に出場したり、麻雀プロと出会うことで、自身もプロになりたいと思い始める。
そして2014年、日本プロ麻雀協会13期生としてプロの道を歩み始めた。
プロ入り後の活躍
プロ入りを果たした冬、妊娠が判明し、産休に入った瑞原は、雀力が落ちないようにオンライン麻雀「天鳳」を打ち始める。
瑞原は「みかん太」というハンドルネームで天鳳をプレイ。産後は育児の都合で、日本プロ麻雀協会から、平日対局の多い最高位戦へ2017年に移籍する傍ら、天鳳も打ち続けていた。
その結果なんと9段に到達。女流プロで天鳳9段を達成しているのは瑞原のみ。結果的にはこの実績がMリーグへの道を開いたのかもしれない。
Mリーグ2019ドラフト会議でU-NEXT Piratesに指名される
同チームのメンバー3人とも天鳳名人戦の優勝者であり、天鳳出身の朝倉がいるなど、ネット麻雀に縁深いチーム。そのチームカラーによく合った選択といえるだろう。
Mリーグに指名されるまでタイトルと縁のなかった瑞原だが、麻雀ウォッチプリンセスリーグ2019で優勝し初タイトルを獲得。実績をひっさげてのMリーグ参戦となった。
Mリーグでの活躍
Mリーグ初年度となった2019年、レギュラーシーズンは-101.8ポイントで29人中の17位。2020年は-117.9ポイントで30人中の21位だった。可もなく不可もなくといった成績であまりいうことがない。
2019シーズンに進んだ、セミファイナル、ファイナルの成績は、セミファイナルが22人中の14位、ファイナルが15人中の5位。
まだ突き抜けた成績を残せていなかったが、2021シーズンでは+440.6ポイントでレギュラーシーズンのMVPを獲得。これからの活躍にも期待したい。
個人成績
2019シーズン
レギュラーシーズン:-101.8
セミファイナル:-34.6
ファイナル:+49.1
チーム成績
レギュラーシーズン:6位
セミファイナル:4位
ファイナル:優勝
2020シーズン
レギュラーシーズン:-117.9
チーム成績
レギュラーシーズン:7位敗退
2021シーズン
レギュラーシーズン:+440.6
セミファイナル:-148.9
チーム成績
レギュラーシーズン:1位
セミファイナル:6位敗退
チームメイト
小林剛
サイボーグと言われるほど、何事にも動じない冷静沈着な男。Mリーグの中では副露率トップクラスの鳴き主体の麻雀で戦っている。
鈴木優
最高位戦に入会した後、一度プロを辞めたものの、もう一度入会。2021年に最高位を獲得した苦労人のプロ。
アマチュアのころ、2007、2008と麻雀最強戦の本戦に2年連続で出場するという快挙を成し遂げ「最強戦の申し子」と呼ばれている。セガサミーフェニックス・魚谷の師匠。
仲林圭
2008年にプロ入り後、2012年には雀竜位を獲得。2022年には發王位を獲得するなど、日本プロ麻雀協会所属の麻雀プロ。
同じMリーガーのKADOKAWAサクラナイツ・堀、渋川の両名と親交が深い。
瑞原の雀風
瑞原の雀風は、攻めに比重を置いた、しっかりリーチを打っていく麻雀だ。
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天鳳のようなネット麻雀出身者というのは、そのラス回避というルールから得てして仕掛けが得意な雀士が多い。
実際、チームメイトの小林、朝倉、石橋はいずれも鳴きを得意とするタイプだ。
しかし、その中にメンゼンで打つ瑞原がいることで逆にチームとしてもバランスは良くなっている。
今期こそ、胸を張ってチームに貢献したといえるほどの成績を残し、優勝を達成できるよう頑張ってほしい。
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