初心者には理解しにくく、経験者が教えるのも難しい…それが麻雀というゲームの難しいところです。
テーブルゲームの中で最もルールが複雑な競技かもしれません。ですが、これほど面白いゲームもまたない、と私は思っています。
本記事では麻雀というゲームのルールや進行を一覧にまとめていきます。
本記事を読めば麻雀に取り組めるように解説していきますので、これから麻雀を始めたいという方にぜひ一度読んでいただければ幸いです。
- 0章.麻雀とは?
- 1章.基本のルールとゲーム進行
- 2章.「アガり」のための牌の組み合わせ
- 3章.チー・ポン・カン、「鳴き」のルール
- 4章.麻雀の役を覚えよう
- 5章.点数計算のしかた
- 6章.その他のルール
- その他のオススメ記事
0章.麻雀とは?
麻雀の発祥
麻雀は知っている人も多いと思いますが、中国が発祥です。
最も有力な説は、中国・清の時代に、陳魚門という人が、12世紀以前に存在した「馬弔(マーディアオ)」というカードゲームと明の時代から存在した「骨牌」というドミノのようなゲームを合体させて作ったものといわれています。
そのゲームが麻雀として中国である程度確立したのが今から140年ほど前といわれています。
その頃の中国はちょうど鎖国から開国に向かいつつあった頃で寧波や上海に多くの外国人が滞在するようになっていました。
そういった外国人の間で麻雀が楽しまれるようになり、彼らを通じて欧州や日本など世界中に広まっていったそうです。
日本に麻雀が伝わったのは1920年代初めの大正末期から昭和初めごろ。
麻雀牌が中国から日本へ入ってくるようになると、その時代の文化人やジャーナリストたちが熱中し、彼等が書く記事や写真を通じて日本に広まったようです。
それぞれ伝わった場所で麻雀のルールは独自の進化を遂げているようで、もともとの中国式麻雀にはリーチがなく、フリテンも無いそうです。
役の種類も日本では30種類ほどですが、中国では80種類程度もあります。
他にアメリカでは新たに麻雀の役を生み出されており、チートイツや緑一色といった役はアメリカ発祥です。
ゲームに使う「麻雀牌」
麻雀を行う上で用いる麻雀牌は34種類あります。それらが各4枚ずつ存在し、合計で136枚の牌を使ってゲームを行います。
下記にそれらの牌の種類について解説していきます。
数牌(スウハイ)
麻雀牌のうち、数字が書いてある牌のことを「数牌」といいます。数牌はマンズ、ピンズ、ソーズの3種類に分けることができます。
マンズ
対応する数字が漢字で書かれており、万の旧字体である萬をその下につけています。
つまり、上記の画像では左から順にマンズの1、2、‥9の牌が並んでいます。
牌の呼び方はそれぞれ
=イーマン、=リャンマン、
=サンマン、=スーマン、
=ウーマン、=ローマン、
=チーマン、=パーマン、
=キューマン
ピンズ
貨幣をイメージした丸を描いてあります。丸の数がそのまま数字の数に対応しています。
上記の画像では左から順にピンズの1、2、‥9の牌が並んでいます。
牌の呼び方はそれぞれ
=イーピン、=リャンピン
=サンピン、=スーピン
=ウーピン、=ローピン
=チーピン、=パーピン
=キューピン
ソーズ
1だけが特殊でクジャクが描かれています。他は緑色の棒のが描かれており、棒の数が数字の数に対応しています。
上記の画像では左から順にソーズの1、2、‥9の牌が並んでいます。
牌の呼び方はそれぞれ
=イーソー、=リャンソー
=サンソー、=スーソー
=ウーソー、=ローソー
=チーソー、=パーソー
=キューソー
字牌(ジハイ)
麻雀牌のうち、字が書かれている牌を総称して字牌と呼びます。
つまり、東、南、西、北、白、発、中の7種類の牌の総称です。
牌の呼び方はそれぞれ
=トン、=ナン、=シャー
=ペー、=ハク
=ハツ、=チュン
1章.基本のルールとゲーム進行
場決めをしよう
麻雀は4人で行うゲームです。ゲームを始める前にまずは4人の座る場所を決定します。
決定のしかたにはいくつか方法がありますが、よくやるのは以下のような方法です。
1.麻雀牌の中から東・南・西・北の4枚を取り出す。
2.4人がそれぞれ1枚ずつ引く。
3.東を引いた人を最初の位置に固定し、残りの人が反時計回りに南・西・北の順に座る。
牌山を積む
4人の座る位置が決まったら、次は点棒を配ります。1人あたり25000点を持ってスタートです。
そして牌山を積みます。4人が囲んでいる卓上に麻雀牌を取り出します。そしてそれを4人で混ぜてください。この混ぜる作業を「洗牌(シーパイ)」といいます。
ある程度混ぜたら、4人がそれぞれ牌山を積みます。1人につき、17枚×2列に牌を並べてください。
それを2段に重ね合わせれば牌山の完成です。
点棒について
麻雀を行う際の点数のやりとりについては、下記の点棒を用いるのが一般的です。
左から100点、1000点、5000点、10000点を表しています。
ゲーム開始時は、10000点を1本、5000点を2本、1000点を4本、100点を10本の計25000点分を持つようにします。
親を決めよう
牌山を積んだら、次に親を決めます。親決めには2個のサイコロを使用します。
誰か1人が2個のサイコロを振ります。サイコロ2個の合計の数によって「仮東(カリトン)」が決まります。
例えばがサイコロを振って合計4が出たとするとが仮東ということになります。
この仮東の人がさらにもう1度サイコロ2個を振ります。その仮東の人から見て、サイコロの合計数に応じた親が決定します。
が11を出したとすると、が最初の親としてゲームを開始します。
麻雀の「風」
親が決定すると、同時に風が決定します。風は東・南・西・北の4種類で4人それぞれがいずれかの風に対応しています。
まず、親の人が東に対応し「東家(トンチャ)」となります。そこから反時計回りに「南家(ナンチャ)」「西家(シャーチャ)」「北家(ペーチャ)」となります。
この「家」の前についている東南西北がそれぞれの自風に対応しています。
そして場風とは文字通り、場の風のことを意味します。各人が1回目の親を迎えている間を「東場」といい、この間は場風がになります。ゲームが進行し、各人が2回目の親を迎えている間は「南場」といい場風がになります。
この自風、場風というのはアガり役を作るときに役立ちます。これらの風と同じ牌
を集めると役になるのです。詳細は4章の役一覧、自風牌・場風牌の項目を参照ください。
また、麻雀では自分を起点にして相手の人の呼び方が決まっています。
自分から見て、左側の人を「上家(カミチャ)」、前の人を「対面(トイメン)」、右側の人を「下家(シモチャ)」と呼びます。
配牌を取る
親が決定したら、いよいよ配牌を取っていきます。まず親の人がサイコロを2個振ってください。
サイコロの合計数で当たった人の山から配牌を取り出していきます。サイコロで当たった人の牌山の右側から、サイコロの合計の数だけ牌山を区切ってください。
区切ったところから、東家の人が配牌を4枚取る。続いて南家・西家・北家の順に4枚ずつ取っていき、また東家に戻って4枚取って…と繰り返していきます。
これで配牌が12枚になるまでこの動作を繰り返します。このようにして配牌が12枚ずつになった後、その続きの山から下図のように東家は2枚、他3人は1枚ずつ牌を取ります。
このようにして配牌を取り、親の人は14枚、残りの子3人は13枚の牌を持っていることを確認してください。
ワンパイを分ける
全員が配牌を取り終わったら、残りの牌山をツモ山と王牌(ワンパイ)に分けます。
先ほど区切った牌から数えて、反時計回りに7枚×2段(=14枚)を元の牌山と分けてください。この14枚を王牌(ワンパイ)と呼びます。これらの牌はゲーム中、基本的には使用しません。
ワンパイは下記の画像の赤枠で囲まれた部分になります。
ワンパイの役割
ワンパイは分けた後、全く使わないかというとそうではありません。ドラを決定するのに使います。
ワンパイの左から3枚目の上段の牌をめくります。この牌をドラ表示牌と呼び、表示牌の次の牌をドラとして扱います。ドラについては4章の「ドラについて」の項目を参照してください。
ドラを決める以外では、ワンパイはカンをしたときにだけ使用します。カンをした場合、ワンパイの牌をさらに1枚めくって、新たなドラ表示牌とします。
この表示牌をカンドラ表示牌といい、カンを1回するたびにドラ表示牌の左隣から1枚ずつめくります。
そして、カンをした人は1枚手牌が少なくなるので、ワンパイから1枚手牌を補充します。この補充牌をリンシャン牌といいます。
ゲーム開始
牌山をツモ山とワンパイに分け、ドラ表示牌もめくったら、いよいよゲーム開始です。
まずは配牌を分かりやすくするために、マンズ・ピンズ・ソーズ・字牌、それぞれの種類に分けて整理しましょう。手牌を整理することを「理牌(リーパイ)」と呼びます。
理牌が終わったら、まず親の人が1枚手牌のいらない牌を捨ててください。
次に、南家の人が牌山から1枚引き、いらない牌を1枚捨ててください。その後、西家、北家についても同じように1枚引いて1枚捨ててください。
そして、北家の人が捨て終わったら、今度は東家の人が1枚引いて1枚捨ててください。
これ以降は東家→南家→西家→北家→東家→‥のようにツモ山がなくなるか、誰かがアガるまでこれを繰り返します。
ツモる場所について
牌山から1枚牌をツモってくるとき、好きな場所から引いて良いわけではありません。
ツモは残ったツモ山から配牌を取った方向に従って順番にツモっていきます。
配牌を取り終わったところから1→2→3→・・という順に引いていきます。
捨て牌について
1枚ずつ捨てていく牌についても、相手から見て何の牌を捨てたか分かりやすいように、1段に6枚ずつ並べて順番に捨てていきます。
アガりについて
4メンツと1アタマが完成したら「アガり」となります。「アガり」に関しては2章を参照してください。
「アガり」が出たら、点棒のやりとりを行います。アガりには「ツモアガり」と「ロンアガり」があり、それぞれで点棒の払い方が異なります。
親のツモアガりの場合
アガりの点数を3等分して子3人がそれぞれ支払う。
子のツモアガりの場合
親がアガり点数の半分、子がアガり点数の4分の1を支払う。
ロンアガりの場合
アガり牌を捨てた人が、アガった人にアガり点数を1人で支払う。
流局について
誰も「アガり」がないまま、ツモ山を全て引き切ってしまった場合は「流局」となります。流局の場合は以下のように進めます。
1.最後の捨て牌が終わったら、東家から順番に南家→西家→北家とテンパイしているか、ノーテン(=テンパイしていない)かを申告してください。
2.テンパイであれば自分の手牌を倒して他3人に見えるようにし、ノーテンの場合は手牌を伏せてください。
3.テンパイしている人はノーテンの人から以下の規定の点数をもらうことができます。
・全員がテンパイもしくはノーテンのとき→点数移動なし
・1人だけテンパイ→他の3人がテンパイの人に1000点ずつ払う。
・2人テンパイ→ノーテンの2人は1500点ずつ払う。テンパイの2人が1500点ずつもらう。
・3人テンパイ→テンパイしていない人がテンパイしている3人に1000点ずつ払う。
テンパイ/ノーテンとは
麻雀というゲームは4メンツ1雀頭を完成すればアガりとなり、手牌に応じて点数がもらえます。
テンパイとはあと1枚でアガりという手牌のことを指した言葉です。例えばこんな手牌。
この手牌であればアタマ1つとメンツ3つが完成しており、あとピンズの6か9を引けば4つめのメンツが完成してアガりになります。
逆にテンパイしていない手牌のことを「ノーテン」と呼びます。
「親」の連荘について
基本的には親は1局ずつ交代してゲームが進んでいきます。ただし、親がアガったり、流局の時にテンパイだった場合は、もう一度親番を続けることができます。これを「連荘(レンチャン)」といいます。
親が流局の時にノーテンだった場合、もしくは子3人の誰かがアガった場合、親番が交代します。
南家だった人が親番(=東家)となり、西家だった人が南家、北家だった人が西家、親(=東家)だった人が北家となります。
1半荘が基本
子がアガったり、流局したりすると1局が終了します。こうした1局ずつの対戦を繰り返し、「半荘(ハンチャン)」を終えるとゲーム終了となります。
半荘は東場と南場のすべての局を終えることを指し、全員が2回ずつ親番を終えるまで打つことになります。
最初の親から1局終わるたび、親の移動をします。こうして全員が1回目の親番を終えた時点で南場に移ります。
南場の最後の親の人がノーテンだったり、子がアガったりするとそこで半荘が終了します。
ゲーム終了
ゲームが終了したら、4人それぞれの点数を集計します。そして点数の多い人から1着、2着、3着、4着となります。この着順が決定して、ゲームが終了となります。
2章.「アガり」のための牌の組み合わせ
4メンツと1アタマ
麻雀で「アガり」のためには1つの「アタマ」と4つの「メンツ」を手牌に揃える必要があります。
アタマとは、同じ牌を2枚そろえたものです。どんな牌でもよいので、とにかく同じ牌を2枚集めればアタマになります。アタマは「雀頭(じゃんとう)」とも呼びます。
メンツとは、牌を3枚1組でそろえたものです。3枚の集め方には2通りあります。
1.同じ牌を3枚集める。
2.同じ種類の数牌を数字順に集める。
これらの2通りについて、同じ牌を3枚集めるものを「刻子(コーツ)」、同じ種類の数牌を数字順に集めたものを「順子(シュンツ)」といいます。
順子(シュンツ)の例
順子は同じ種類の数牌を数字順に集めたものです。例えば、以下のようなものが順子になります。
マンズの1、2、3
ソーズの3、4、5
「同じ種類」の数牌を集めたものなので、例えば以下のように違う種類の牌を数字順に集めたものは順子になりません。
ピンズの5、6、ソーズの7
→これは×
また順子は「数牌」でのみ成立するため、字牌では順子はできず、刻子でしかメンツを作れません。
加えて、9→1とは数字をつなげられないため、9・1・2という3枚を集めても順子になりません。
→これも×
刻子(コーツ)の例
刻子は同じ牌を3枚集めたものです。例えば、以下のようなものが刻子になります。
マンズの7が3枚
東が3枚
違う種類の数牌で同じ数字であっても刻子にはなりません。
マンズの7が2枚、ピンズの7が1枚
→これは×
また、違う字牌を3枚集めても刻子にはなりません。
→これも×
アガりには「役」が必要
アガりのためにはまず4メンツ1アタマを作ることが必要です。
しかし、実はアガりのためには4メンツ1アタマの他に「役」が必要になります。役については4章で改めて解説します。
メンツを作るコツ
メンツを作るにはあと1枚でメンツになる形を作る必要があります。あと1枚でメンツになる形としては「ターツ」と「トイツ」があります。
メンツだけでなく、これらの形にも注意して揃えるようにすれば、メンツも作りやすくなります。
ターツとは
ターツとはあと1枚で順子を作ることができる形のことです。ターツには
1.リャンメンターツ
2.カンチャンターツ
3.ペンチャンターツ
の3種類があります。
リャンメンターツ
リャンメンターツとは1・9の数牌を含まない連続した数牌の2枚組です。
カンチャンターツ
カンチャンターツとは1枚飛びの数牌の2枚組です。
ペンチャンターツ
ペンチャンターツとは1・9の数牌を含む、連続した数牌の2枚組です。
トイツとは
トイツとはあと1枚で刻子を作ることができる形のことです。
アタマも同じ牌の2枚組なので、アタマとして考えるか、トイツとして考えるかを使い分けましょう。
例外について
麻雀のアガり形の中で、2つだけ4メンツ1アタマではない形があります。それは「チートイツ」と「国士無双」です。
アガりのほとんどは4メンツ1アタマの形なので、覚えるのは後々で問題ありません。一応、4メンツ1アタマでないものもある、ということだけ覚えておいてください。
「チートイツ」と「国士無双」の詳細については4章の役一覧でそれぞれの項目をご覧ください。
3章.チー・ポン・カン、「鳴き」のルール
「鳴き」とは?
「鳴き」とは相手の捨てた牌をもらって、自分のメンツを作ることができることです。チー・ポン・カンの3種類があります。
鳴きを使うと、アガりまでのスピードが速くなるので便利です。しかし、鳴きを使うとアガりに制限がつく場合があります。
4章で詳しく説明しますが、鳴きを使うとアガりが成立しないケースが出てくるのです。鳴きは最終的なアガりの形をイメージして使いましょう。
アンカンは鳴きではない
鳴きの3種類のうち「カン」はアンカンとミンカンに分けられます。このうち、アンカンは鳴きではないので注意してください。
アンカンをした場合でもメンゼン(=鳴いていないときのこと)限定の役は成立します。
チー
あと1枚そろえば順子になるという状態(=ターツ)で、左の人から残り1枚が捨てられたとき、その牌をもらい順子を完成させることができます。これを「チー」と呼びます。
例えば上記の画像では自分の手牌にピンズの4と5を持っています。
ここにピンズの3か6を引いてくれば順子が完成します。
このとき、左隣の人からピンズの6が出ました。これに対して「チー」と宣言します。
するとこの6pをもらって順子を作ることができます。
チーして作った順子は手牌の横にさらし、他の人に鳴いたことが分かるようにします。
もらった牌を左側に横向きにしてさらすようにします。
チーは他の人の牌をもらって順子を作るので非常に便利ですが、左隣の人からしか行うことができません。他の2人からはチーできないので注意しましょう。
ポン
自分の手牌に同じ牌が2枚(=トイツ)あるときに、他の人が切った牌をもらって同じ牌3枚をそろえることを「ポン」といいます。
例えば上記の画像では、自分がピンズの2を持っていました。そこに他の人からピンズの2が切られました。
ここで「ポン」と発声します。そうするとピンズの2をもらって、3枚組をそろえることができます。
この3枚は他の人の見えるように手牌の横に出します。そのときポンを誰からしたか分かるように、牌の向きを横向きにします。
・下家から鳴いたとき
・上家から鳴いたとき
・対面から鳴いたとき
鳴いた人のいる方向の牌を横向きにすると覚えておけば問題ないです。
カン
自分の手牌に4枚同じ種類の牌をそろえたとき、「カン」を宣言することができます。
「カン」には暗槓(アンカン)と明槓(ミンカン)の2種類があります。アンカンは鳴きではないですが、ここで同時に説明しておきます。
暗槓(アンカン)
アンカンは4枚全てを自分が引いてきた牌のみでそろえたときにできます。自分のツモ番でのみ宣言できます。
アンカンを行う場合の手順としては
1.自分のツモを行う。
2.「カン」と発声する。
3.手牌からカンの対象となる牌4枚を相手に見せる。
4.リンシャン牌から牌を1枚引く。
5.カンドラ表示牌を開く。
6.1枚捨てる。
となります。
相手にさらす4枚については真ん中の2枚だけを表向きにして、残り2枚を牌の背を向けておくのが一般的なマナーです。
リンシャン牌とカンドラ表示牌については1章の「ワンパイの役割」をご覧ください。
明槓(ミンカン)
明槓(ミンカン)はさらに大明槓と小明槓に分けられます。
大明槓
大明槓は、手牌に暗刻がある際に、他の人から鳴いてカンする場合のことを指します。
大明槓を行う場合の手順としては、
1.大明槓の対象となる牌が他の人から捨てられる。
2.「カン」と発声する。
3.手牌からカンの対象になる牌を見せる。
4.河に捨てられた牌を持ってきて、元の暗刻の牌と合わせて手牌の横にさらす。
5.リンシャン牌から牌を1枚引いてくる。
6.1枚捨てる。
7.カンドラの表示牌を開く。
となります。
基本的に暗槓と同じですが、「カンドラの表示牌を開く。」と「1枚捨てる」の順番がそれぞれで逆なので気をつけましょう。
誰から牌を鳴いたか分かるように、牌の一つを横向きにします。
・下家から鳴いたとき
・上家から鳴いたとき
・対面から鳴いたとき
ポンと同様、鳴いた人のいる方向の牌を横向きにすると覚えておけば問題ないです。
小明槓
小明槓は、手牌に明刻(=ポンした牌)がある際に、自分がツモをした牌を追加して行います。加カンとも呼ばれます。
小明槓を行う手順としては、
1.自分の手番で、カンの対象牌を引く。
2.「カン」と発声する。
3.既にさらされている明刻に、手牌の牌を重ねる。
4.リンシャン牌から牌を1枚引く。
5.1枚捨てる。
6.カンドラの表示牌を開く。
となります。
「カンドラの表示牌を開く。」と「1枚捨てる」の順番は大明槓と同じです。
小明槓の場合はポンした牌の上に重ねてさらすようにします。
上記は対面からポンした後に加カンした場合です。
対面からポンしたとき、真ん中の牌が横を向いています。その上にもう1枚横に重ねて置く形です。
ポン/カンの後は下家のツモ番になる
ポンやカンをしていらない牌を捨てた後は下家(自分の右隣の人)のツモ番になります。
ポンやカンは誰からでもできるので、ポンした人以外のツモ番が飛ばされることがありますので注意しましょう。
チー・ポン・カンの優先順位
複数の人から同時にチー・ポン・カンの発声があった場合は、チーよりもポン/カンが優先されます。
ただし、チーの発声があった後に時間が空いてポンといった場合は、チーを優先します。
4章.麻雀の役を覚えよう
「役」とは?
麻雀でアガるためには4メンツ1アタマを揃えたうえで、1つ以上の「役」が必要となります。
「役」とはアガるために必要な手牌の組み合わせのことをいいます。組み合わせ方によって様々な役があります。
役には翻数がある
役にはそれぞれの難易度に応じて「翻数(ハンスウ)」が決められています。この翻数によってアガったときにもらえる点数が変わってきます。
翻数が高いほど、1回のアガりでもらえる点数が多くなります。点数計算の詳細については5章をご覧ください。
役は組み合わせられる
アガり役はいくつも組み合わせることで翻数を上げることもできます。
例えばこんな手で6pをツモったとすると、ツモ、タンヤオ、ピンフが同時に成立します。
どこまでアガり役を組み合わせて高得点を狙うか、というのも麻雀の面白さの一つです。
「鳴き」をしたら翻数が下がる役もある
アガり役にはメンゼン(=鳴いていないときのこと)限定で成立するものや、鳴いた場合には翻数が下がってしまうものもあります。
鳴いた場合にその役が成立するかどうか、翻数が変わるかどうか、などについては役の一覧の項目でそれぞれの役を見て判断してください。
ドラについて
ドラは役にはカウントされないが、翻数に数えられます。
ドラだけでアガることはできません。あくまでアガったときのボーナスとなる牌と考えてください。
例えばドラがでこんな手牌の場合、ドラが3枚ありますが役がないためアガることはできません。
手牌
鳴いている牌
ドラ表示牌とドラの関係
1章の「ワンパイの役割」でドラ表示牌について説明しました。
ドラ表示牌はその名の通りドラを示してくれますが、ドラ表示牌になっている牌そのものではなく、その次の牌がドラとなります。
例えば、ドラ表示牌がとしたら がドラとなります。
もし、だとしたら、その場合はがドラになります。
つまり、1→2→3→・・・→7→8→9→1といったように、9の次は1がドラになります。
字牌の場合ですが、三元牌と風牌の二種類に分かれます。
三元牌(=白・発・中)の場合
白→発→中→白の順番で決まっています。
ドラ表示牌にが白が表示されているとしたら発がドラになり、発なら中、中なら白、という法則になっています。
風牌(=東・南・西・北)の場合
東→南→西→北→東という順番で決まっています。
東がドラ表示牌の場合は南がドラ、南なら西、西なら北、北なら東、という法則になっています。
裏ドラについて
麻雀にはリーチという役があります。このリーチでアガッた場合のみ、ドラ表示牌の下にある牌を「裏ドラ」として確認することができます。
この裏ドラについても、ドラと同様に手牌にあれば翻数にカウントされます。
ちなみにカンをしてドラが増えている場合は、その新たに増えたドラの下の牌も裏ドラとして扱います。
初心者が覚えるべき役について
これ以降に役の一覧を示しますが、それを見ていただければお分かりの通り、麻雀の役というのは非常に多く、一度に全ての役を覚えることは難しいです。
上記の記事では初心者が最初に覚えるべき役について解説しています。まずは記事に書いてある役から覚えてみましょう。
役の一覧
一翻役
リーチ
メンゼン(ポン・チーなど、鳴いていない状態)でテンパイしたとき、「リーチ」と他3人に宣言し、1000点を場に出すことで成立します。
これが最もよく使う役です。他の役がなくても、とにかく鳴かずにテンパイしてリーチといえば、「リーチ」という役がつくのでアガれる状態になります。
初心者のうちはとにかくこのリーチを打てるように頑張りましょう!
リーチ後は待ちを変えることができず、アガり牌をツモるか、ロンアガりができるまで牌をツモ切ります。また、出した1000点はアガった人の得点になります。
つまり、自分がリーチした後に他の人がアガると、1000点をその人に取られてしまいます。
誰もアガれず流局となった場合は1000点は場に出したままになり、次の局以降で最初にアガった人がもらえます。
一発
リーチ宣言をした後、一巡以内に上がった場合に成立する役です。
つまり、リーチをした後、次の自分のツモが回ってくるまでにロンアガりをするか、その自分のツモ牌でツモアガりをした場合に一発となります。
リーチ宣言後にポン・チー・カン(暗カンを含む)など他の人に鳴かれてしまうと一発にはなりません。
ツモ
メンゼン(ポン・チー・ミンカンなど鳴いていない状態)でツモアガりした場合に成立します。リーチをしていない場合でも、メンゼンでさえあれば「ツモ」といってアガれるわけです。
ピンフ
メンツが4つとも順子で、雀頭が役牌・自風牌・場風牌でなく、両面待ちの時に成立します。(自風牌、場風牌についてはこの後、役の項目で説明します。)
これはメンゼンのときのみ成立する役で、鳴いてそろえた場合は役になりません。
タンヤオ
2~8の数牌のみの場合に成立します。
例えば下記のような手牌です。
これは鳴いてそろえた場合でも役になります。なので非常に便利です。
イーペーコー
同じ順子が2組ある場合に成立します。
上記の手牌の例でいえば345のピンズの組が2つあるのでOKということです。
鳴いた場合、役として認められません。イーペーコー以外の部分を鳴いていて、手牌の中でイーペーコーが完成している場合でも役になりませんのでご注意を。
役牌(白、発、中)
字牌の「白」or「発」or「中」の刻子(もしくは槓子)がある場合に成立します。
鳴いてそろえても1役なので、使い勝手がよいです。初心者の方はこれを鳴くところから鳴きを学んでいくといいかもしれません。
白発中はそれぞれ独立して役になります。つまり、発3枚と白3枚の両方が自分の手牌にあるときは、「白」という役と「発」という役がつき、合計2役となります。
場風牌
場風と同じ字牌の刻子(もしくは槓子)がある場合に成立します。
場風というのは下の画像の赤丸で囲った「東」のことを指しています。
つまり今は「東」を3枚集めれば「場風牌」という役になります。これは鳴いてそろえても成立します。
一般的なネット麻雀であれば、大体どのゲームも上の画像のように真ん中に現在の場風が書いてありますので、ここを確認してそろえるようにしましょう。
自風牌(東、南、西、北)
自風(西家なら「西」)と同じ字牌の刻子(槓子)がある場合に成立します。
下の画像を見てください。自分が手前の手牌を持っている人です。
このとき自風というのは下の画像の赤丸で囲った「西」のことを指しています。
つまり今は「西」を3枚集めれば「自風牌」という役になります。
これは鳴いてそろえても成立します。
それぞれ自分の手牌の前に「東」「南」「西」「北」のいずれかが書いてありますのでそれを確認して、それと同じ字牌をそろえましょう。
ちなみに勘のいい方はお気づきかもしれませんが、例えば真ん中に「東」と書いてあり、自分の前にも「東」とある場合、東を3枚そろえると「場風牌」「自風牌」の両方の役が同時に成立します。他の字牌の場合も同じです。
(普通のルールだと真ん中は「東」と「南」しかありませんが・・・。)
リンシャンカイホウ
カンを行ったときに(不足する牌を補充するため)ツモってくる牌(リンシャン牌)で
ツモアガリしたときに成立します。メンゼンでリンシャンカイホウが起こったときは「ツモ」も同時に成立します。
リンシャンカイホウ以外に役がない場合、リンシャンカイホウのみでアガることも可能です。
チャンカン
他の人がポンをしているときに、そのポンした牌と同じ種類の牌をツモってきたとします。
そのとき、ツモった牌をポンした3枚に加えてカン することができます。カンした牌がアガり牌だった場合、「ロン」といってアガることができます。
普通は捨てた牌でしか「ロン」はできませんが、ポンした牌に加えて新たにカンをするときだけはアガることができるのです。
この時、カンは成立しないためカンドラは増えないのが天鳳のルールです。
ハイテイ
局の1番最後のツモ牌によりツモアガリした場合に成立します。
ホウテイ
その局の最後の牌が捨てられたときに、その捨牌でロンアガリした場合に成立します。
二翻役
ダブル立直(ダブルリーチ)
チー、ポン、カンの無い一巡目にリーチをかけるとダブル立直となり、リーチより一翻アップします。偶然性の高い役です。
全帯(チャンタ)
雀頭と他の面子構成の全てに一、九、及び字牌が含まれているもので、二翻役となります。鳴くと一翻になります。牌の組み合わせに制限はなく、刻子でも順子でもOKです。
混老頭(ホンロウトウ)
全ての組み合わせを一、九、字牌の刻子(七対子の場合は対子)で揃えたものです。
鳴いた場合でも2翻のままです。
刻子か対子で牌をそろえる必要があるので、トイトイかチートイツと必ず複合します。
三色同順(サンショク)
マンズ、ピンズ、ソーズで同じ数字の並びの順子を完成させます。上記の例では、234のマンズ、ピンズ、ソーズの順子がそれぞれあります。鳴くと一翻になります。
三色を構成する順子以外の牌の組み合わせは自由です。上記の例では残りが678のソーズになっていますが、この部分は何でもかまいません。
また、テンパイの形にも制限はありません。リャンメンでもカンチャンでも三色の部分さえ揃っていれば役は成立します。
一気通貫(イッキツウカン)
同種の数牌で、123、456、789の順子を完成させると、二翻役となります。鳴くと一翻になります。
三色同順と同じで、残りの牌の組み合わせや、テンパイの形に制限はありません。 略してイッツウとよく呼ばれます。
対々和(トイトイホー)
四組の面子構成全てを刻子(もしくは槓子)で揃えたもので、二翻役となります。鳴いても2翻です。略してトイトイとよく呼ばれます。
三色同刻(サンショクドウコウ)
萬子・索子・筒子で同一数の刻子(槓子含む)を完成させます。鳴いても2翻です。
三色同順、一気通貫と同様、残りの牌の組み合わせや、テンパイの形に制限はありません。
三暗刻(サンアンコウ)
暗刻が3個あればつく役です。暗槓でも可能ですが、明槓ではいけません。
暗刻が2個でシャンポン待ちで3個目になるときは、ロン上がりでは三暗刻になりません。ツモアガりで3個目の暗刻を作ったときのみ成立しますのでご注意を。
三槓子(サンカンツ)
暗槓、明槓を問わず三組の槓子があると二翻役となります。鳴いても2翻です。残りの牌の組み合わせや、テンパイの形に制限はありません。
七対子(チートイツ)
七種七組の対子を作ってあがりとなる二翻役です。メンゼンでテンパイしなくてはなりません。待ちは必ず単騎となります。
同一牌四枚で対子2組として扱うことはできないのが一般的なルールです。
ローカルルールでは同一牌でもOKというところもありますから、初めての人と麻雀するときは確認しましょう。
三翻以上の役
純全帯幺(ジュンチャン)3翻
雀頭と四組の面子構成の全てに一か九の数牌 が含まれているもので、3翻役となります。
チャンタとよく似ていますが、チャンタは字牌で面子を作ってもよいのに対し、ジュンチャンは1・9牌を含む面子のみという点が異なります。鳴くと2翻になります。
面子の組み合わせに制限はなく、順子でも刻子でもかまいません。
混一色(ホンイツ)3翻
雀頭と四組の面子構成全ての組み合わせを萬子、筒子、索子のどれか一種類の数牌と、字牌で揃えたもので、3翻役となります。鳴くと2翻となります。
面子の組み合わせに制限はありません。またチートイツの7組のトイツを、一種類の数牌と字牌でそろえた場合もホンイツになります。
二盃口(リャンペーコウ)3翻
一盃口を二組揃えたアガリで、3翻役となります。鳴いた場合この役は成立しません。
形の上では七対子ですが、これらは対子ではなく順子として扱われるため、複合しません。
小三元(ショウサンゲン)4翻
白発中三元牌のうち、二種類で刻子(槓子含む)、残りの一種で対子を作ると小三元となります。
残りの牌の組み合わせやテンパイの形には制限はありません。鳴いても4翻です。
この役自体は2翻ですが、必ず翻牌(白・発・中)のうちの二つが入るため、それらと合わせて4翻とカウントします。
清一色(チンイツ)6翻
雀頭と四組の面子構成全ての組み合わせを萬子、筒子、索子のどれか一種類の数牌で揃えたもので、6翻役となります。鳴くと5翻になります。
牌の組み合わせに制限はなく、順子でも刻子でもかまいません。チートイツで1種類の数牌のみを集めた場合もチンイツになります。
役満
天和(テンホウ)
親が配牌の時点ですでに四面子一雀頭が揃っていると天和になり、役満です。
但し配牌で槓子があり、そのまま槓をして、ツモあがった場合天和にはなりません。
地和(チーホウ)
子が第一ツモであがるとこの役満となります。ただし、ツモの前にポン・チー・カンなどが挟まれた場合は成立しません。
大三元(ダイサンゲン)
白・発・中、3種類の役牌を全て刻子(槓子を含む)で揃えたもので、役満となります。
白・発・中の9枚以外の残りの牌の組み合わせや、テンパイの形に制限はありません。鳴いてもかまいません。
大四喜(ダイスーシイ)
東・南・西・北を全て刻子(槓子含む)で揃えたもので役満となります。雀頭は何でもかまいません。
小四喜よりも難易度が高いためダブル役満扱いとするルールもあります。鳴いてもかまいません。
小四喜(ショウスーシイ)
東・南・西・北のうち、三種類を刻子(槓子も可)残り一種を雀頭として、使用してアガる役です。
残りの牌の組み合わせやテンパイの形に制限はありません。鳴いてもかまいません。
四暗刻(スーアンコウ)
暗刻を四組揃えたもので役満です。テンパイはシャボ待ちをツモるか、単騎待ちとなります。単騎待ちの場合、ダブル役満扱いとするルールもあります。
シャボ待ちのロンアガリは、三暗刻と対々和の複合という扱いになります。 メンゼンでのみ成立する役です。
清老頭(チンロウトウ)
雀頭と四組の面子構成全てを一、九牌の刻子(槓子を含む)で揃えたもので、役満となります。鳴いてもかまいません。
四槓子(スーカンツ)
自分一人で明槓、暗槓は問わず四組の槓子をつくると、役満となります。
カンした牌を場にさらしていくため、最終的に必ず単騎待ちになります。
字一色(ツーイーソウ)
雀頭と四組の面子構成全てを字牌だけでそろえたあがりで、役満となります。鳴いてもかまいません。
緑一色(リューイーソウ)
索子の2・3・4・6・8 と、字牌の 「発」という6種類の牌だけを使ったアガりで、役満となります。
これらの牌は全て緑色だけの牌のため、緑一色と呼びます。
牌の組み合わせに制限はありません。アメリカ発祥の役であり、「オールグリーン」と呼ぶこともあります。
国士無双(コクシムソウ)
1・9・字牌をそれぞれ一枚ずつ、計十三枚集めて、その内のどれかを雀頭にしたものです。
雀頭が無い状態で13枚をそろえた場合、1・9・字牌のどれでもアガれる13面待ちとなります。
13面待ちの場合をダブル役満扱いとするルールもあります。
九連宝燈(チューレンポウトウ)
索萬子、筒子、索子の内どれか一種類で、1を3枚、9を3枚、2から8を1枚ずつと、雀頭を1から9までの間で一つ揃えると、この役満となります。
鳴いた場合役として認められず、メンゼンでのアガりに限られます。
雀頭のないテンパイ形では1から9までどれでもあがれる九面待ちとなります。(上記の画像の9mを1枚取り除いた形です。)
9面待ちをダブル役満扱いとするルールもあります。
5章.点数計算のしかた
麻雀が4メンツ1雀頭でアガれることも覚えたし、なんとなく役も分かってきた。
ようし、実戦だ!と思ってやり始めた初心者がつまずいてしまうのが、麻雀の「点数計算」だと思います。
近年はネット麻雀から麻雀を始める人も多いと思います。ネット麻雀であれば自動的に点数計算を行ってくれるので問題ありません。
しかし、実際に友達とかと集まって麻雀をするときには点数計算の方法が分からず困ってしまうというのは、初心者のときは誰もがする経験だと思います。
というか私自身、点数計算の方法はずーっと覚えておらず、コンピューター任せにしていました...。
友人と麻雀をするときも、計算というよりはネット麻雀での経験を思い出して、なんとなく何点か把握するという感じで、最近まで計算できませんでした。
点数計算の表などを見て、煩雑と思われるかもしれませんが、一度計算の方法を覚えてしまえば、打っている間に自然と計算できるようになると思います。
今回は点数計算に必要な「符計算」の方法と、「点数計算表」の覚え方を解説していきたいと思います。
このページを読んで、あなたも点数計算マスターになりましょう!
1.麻雀の点数計算の仕組み
麻雀の点数計算は「符」と「翻」で行います。
「翻」のほうは比較的簡単で、役の合計の数のことです。
たとえばこの手、リーチをかけてツモったとしましょう。
すると、リーチ、ツモ、三色という役でのアガりになります。
リーチとツモが1翻、三色が2翻の役なので、この手は計4翻のアガりです。
こちらは麻雀を何度も打っていればだんだんと役を覚えてきて、自然とできるようになると思います。
ですが、麻雀のルールを覚えている人でもなかなかできないのがもう一つの「符計算」のほうです。
これはアガったときの役ではなく、アガりの形に着目して点数を計算します。
次の項目ではこの符計算について細かく見ていきましょう。
2.符計算の方法
この項目では符計算の方法についてくわしく見ていきます。
・基本の符
アガれば、どんな手であっても基本の符として20符がもらえます。
そこにアガりの形に応じて符を足し合わせていきます。
ただしメンゼンでのロンアガりのみ、20符ではなく30符が基本の符になります。
・アガりの待ち
アガりの待ちとは、4メンツ1雀頭をそろえるときにテンパイで待っている形のことを指します。
アガりの待ちは、リャンメン、シャンポン、カンチャン、ペンチャン、単騎の5種類に分類されます。アガりの待ちによって以下の符が足されます。
リャンメン、シャンポン待ち=0符
カンチャン、ペンチャン、単騎待ち=2符
・リャンメン待ち
連続する数牌での待ちです。
上記の例ではソーズの2か5を引けばアガりです。
・シャンポン待ち
暗刻をそろえる形です。
上記の例ではソーズの5かマンズの2を引けばアガりです。
・カンチャン待ち
メンツの真ん中の数字がそろえばアガりになるときの待ちです。
上記の例ではピンズの8を引けばアガりです。
・ペンチャン待ち
数牌の12、もしくは89を持っていて、3か7が来ればアガりとなる待ちです。
上記の例ではソーズの89を持っていてソーズの7を引けばアガりです。
・単騎待ち
4面子がそろい、頭となる牌を待っている状態です。
上記の例ではソーズの1を引けばアガりです。
基本的に待ちが2個以上ある場合は0符で、それ以外は2符と考えてください。
アガるのが難しい形に符をつけて点数を高くするというイメージです。
3面以上の待ちもこの5種類に分類できます。
例えば、上記のようなピンズ147の3面待ちの場合を考えてみます。
この場合、ピンズの1と4というリャンメン待ちと、ピンズの4と7というリャンメン待ち、2種類のリャンメン待ちを持っていると考えます。
つまり、ピンズの147のいずれでアガってもリャンメン待ちということで0符です。
別の3面待ちの例も考えてみましょう。
例えば、このケースではマンズの4の単騎待ちと、マンズの3と6のリャンメン待ちを持っていると考えます。
つまり、マンズの4でアガれば単騎待ちなので2符、マンズの3と6でアガればリャンメン待ちなので0符です。
このようにアガり牌で符が変わるケースもあります。
他にもこんな変則3面待ちを考えてみましょう。
この場合、マンズの3と6のリャンメン待ちと、マンズの3とピンズの2のシャンポン待ちがあるというように分けられます。
リャンメン待ちもシャンポン待ちも0符なので、いずれの牌でアガっても0符です。
上記の例ではマンズの3はリャンメン待ちでもシャンポン待ちでもあります。
1つの牌が2つの待ちとして扱われる場合、どちらの待ちとして扱ってもOKです。
この例ではリャンメン待ちもシャンポン待ちも両方0符なので、どちらの待ちと考えても符は変わりません。
しかし、待ちの扱いを変えることで符が変わってしまうケースもあります。
例えば、こんな手を考えてみましょう。
この手でピンズの2を引いてきてアガったと考えます。
この場合、ピンズの2はピンズ2と5のリャンメン待ちだけでなく、ピンズ13のカンチャン待ちと考えることができるのです。
こういう形に分けるとリャンメン待ちになります。
しかし、こう分けるとカンチャン待ちになるのです。
この手はピンズの5でアガった場合はリャンメン待ちにしか取れないので0符です。
しかし、ピンズの2でアガれば、カンチャン待ちにとって2符となります。
このようにアガる牌で待ちを変えられるという非常にややこしいケースもありますので、注意してください。
・ツモるか、ロンするか
ツモは2符、ロンは0符になります。鳴いているかは関係なく、常にそうなります。
・雀頭(=アタマ)
雀頭が役牌のときだけ2符と数えてください。それ以外は0符です。
役牌というのは、自風牌、場風牌と、白、発、中が該当します。
自風牌かつ、場風牌でもある牌、いわゆるダブ東やダブ南を4符とするルールもあります。一般的には2符のことが多いですが、ネット麻雀「天鳳」は4符扱いです。
・面子の形
・順子
順子は全て0符です。
順子とは連続する数字の並びのことです。
・刻子、槓子
刻子、槓子については符が足されます。
刻子とは同じ牌を3枚、槓子とは同じ牌を4枚集めたものです。
2~8の数牌の場合と1・9・字牌の場合符が変わります。
2~8の数牌の場合
明刻(ミンコ)=鳴いた暗刻、つまりポンした牌です。
これは2符になります。
暗刻=鳴かずに3枚そろえている場合です。
これは4符です。
明槓=鳴いて槓している場合です。
これは8符です。
暗槓=鳴かずに槓している場合です。
これは16符です。
数字を見ていただければ、上から下に行くにつれて、ちょうど符が2倍ずつになっていることが分かっていただけると思います。
手の内で作る難易度としても上が簡単で下に行くほど難しいです。
つまり難しい形になるほど符が高くなり、その増え方が2倍ずつになっていると意識して覚えていただければと思います。
1・9・字牌の場合
ちょうど2~8牌の2倍になります。
先ほどの作るのが難しい順に2倍になっていくことと合わせて、1・9・字牌になったときも2倍になると覚えましょう。
明刻=4符
暗刻=8符
明槓=16符
暗槓=32符
またこれらの符について、シャンポンでロンやツモでアガったときに符はどうなるのかという疑問があると思います。
その場合、ロンアガりのときは明刻扱い、ツモアガりは暗刻扱いになります。
これらの符を足し合わせた上で10符刻みで切り上げたものを符として点数計算に用います。例えば44符は切り上げて50符として扱います。
・例外として
1.ピンフ形の鳴いてのロンアガりは30符
鳴いてピンフ形になった場合、刻子や槓子がないため、ロンアガりの際、20符となるはずですが、この場合は30符として計算します。(理由はよく分からないです・・。)
2.チートイツは25符
チートイツはこれまで書いたどの符計算にも当てはまりません。
特殊な符として25符固定で計算するようになっています。
3.ピンフツモは20符で固定
本来であれば、ツモの符として2符が追加されるはずですが、ピンフでのツモアガりだけは20符で固定です。
3.例題を解こう
では具体的にどう計算するかを以下の手牌で考えてみましょう。
例題1
今回はリーチして、ツモアガりでアガったものとします。
この手の場合、
基本の符 →ツモアガりなので20符
アガりの形 →カンチャンなので2符
雀頭 →中は役牌なので2符
ツモか、ロンか→ツモアガりなので2符
面子の形 →順子しかないので0符
というわけで合計は20符+2符+2符+2符=26符です。
これを切り上げて、30符というのが符計算の結果となります。
例題2
今度は東1局、東家、メンゼンでのロンとします。
この手の場合、
基本の符 →メンゼンのロンなので30符
アガりの形 →ペンチャンなので2符
雀頭 →白は役牌なので2符
ツモか、ロンか→ロンアガりなので0符
面子の形 →9萬の暗刻があるので8符
というわけで合計は30符+2符+2符+8符=42符です。
これを切り上げて、50符というのが符計算の結果となります。
4.点数計算表と覚え方のコツ
4翻以下の場合
20符の1翻がないのは、20符になるのがピンフのツモアガりの場合だけであり、その場合、最低でもツモ、ピンフで2翻以上となるためです。
実際には80符以降もありますが、実戦で見ることがあるのは多くても70符くらいまでなので省略しています。
遊びでやる分にはこれで十分です。
競技として取り組まれる方は80符以降も覚えましょう。
参考のために80符以降の点数表も載せておきます。
チートイツの場合
チートイツが2翻の役なので1翻のときと、ツモの2翻はありません。
チートイツはメンゼンでのみ成立する役なので、ツモったときは、ツモ、チートイツで必ず3翻以上になるためです。
5翻以上の場合
5翻以上の場合は符と関係なく点数が決定します。
符計算ができたら、翻数と合わせてこの表を確認することで、点数を導き出せます。
基本的に子のアガりのときだけ覚えていれば、親はその1.5倍の点数なのでなんとなく分かります。
符計算でよく使うのは20,30,40符のときなのでそこは覚えるようにしましょう。
点数表を覚えるコツ
この表はもう暗記するしかないですが、覚えやすくなるコツはあります。それは、符が倍になったとき、1翻減らした点数が一緒、ということです。
例えば、表の30符と60符の所を見比べてもらえると分かると思いますが、30符2翻と60符1翻、30符3翻と60符2翻、30符4翻と60符3翻がそれぞれ同じ点数になっていることが分かると思います。これは20符と40符でも同じです。
つまり、符が倍になるとちょうど1翻分の価値があるということです。こう考えると、覚える表の部分が半分くらいで済みます。
ちなみにチートイツの25符と50符の通常のアガりの表に関しても同じ関係になっています。
6章.その他のルール
フリテンについて
フリテンとはロンアガりに関する制限のことです。状況としては主に3通りに分類されます。
これらの場合では他の人からロンアガりができません。ただし、フリテンであってもツモアガりはすることができます。
1.自分のアガり牌のうち、1種類でも捨てているとき。
例えば、上記の手牌の場合、でアガりです。
しかし、捨て牌が下記のようになっていてが捨ててある場合、ロンアガりができません。
だけでなくでのロンアガりもできませんので注意しましょう。
2.(アガり役の有無にかかわらず)アガり牌が出たのにロンしなかったとき。(1巡限定)
例えばこんな手を考えてみましょう。この手の場合、が揃わないと役がないのでではアガることができません。
ですがが捨てられた同巡にが捨てられた場合、フリテンとなりロンアガりができません。
このようにアガり役の有無にかかわらず、アガり牌を見逃した同巡にロンアガりはできません。
ただし、これは同巡内のみフリテンで、次の自分のツモが終わって以降に捨てられた牌はロンすることができます。
3.リーチ後に出てきたアガり牌をロンしなかったとき。
リーチの後にアガり牌が出てロンをしなかった場合、それ以降にアガり牌が出てもロンアガりができません。
ですから、アガり牌を見逃さないようリーチ後は注意して相手の捨て牌を見ましょう。
罰則について
麻雀において特定のルール違反をした場合、以下のような罰則が与えられる場合があります。
1.チョンボ
アガれないのにツモやロンを宣言して手牌を倒すなど、ゲームを続行不能な状態にした場合、チョンボとなります。
具体的には以下のようなケースが挙げられます。
a.4メンツ1アタマができていない、もしくはアガり役がないにもかかわらずアガりを宣言し、手牌を倒した場合。
b.フリテンなのにアガりを宣言して、手牌を倒した場合。
c.牌山を崩すなど、ゲームの続行が不可能になった場合。
d.テンパイしていないのにリーチして流局した場合。
チョンボが行われた場合、チョンボした人が残りの3人に点数を渡すのが一般的です。
ただ渡す得点については、
・一律で3000点ずつ渡す。
・親がチョンボした場合は、他の3名に4000点ずつ支払い、子がチョンボした場合は、親に対して4000点、他の2名に2000点ずつを支払う。
など、いくつかのケースがありますので最初に取り決めておきましょう。
2.1000点罰符
最初に発声したチー・ポン・カンといった鳴きができない場合は1000点罰符となります。
たとえば、「チー」というべきところで間違って「ポン」といってしまうような「誤発声」、手牌にがないのにをポンしてしまう誤ポン(誤チー、誤カンも同様)した場合が当てはまります。
3.アガり放棄
誤チー・誤ポン・誤カンなどのさらし間違いに気づかず、次の人がツモを行った場合はアガり放棄となります。
また、アガれないのに誤ってツモやロンを宣言したものの、手牌を倒す前に気づいた場合や、手牌の枚数を間違える多牌や少牌の場合もアガり放棄となる場合があります。
多牌と少牌については次の項に詳細を述べていますのでそちらをご覧ください。
アガり放棄になると、その局中はいかなる手牌になろうとも、アガりを宣言することができなくなります。
加えて、チー・ポン・カンもできず、流局した場合にノーテン扱いになります。
多牌と少牌
多牌(ターハイ)
麻雀は手牌を13枚(ツモして捨てるまでの間だけ14枚)で行うゲームですが、13枚より手牌が多くなってしまうことを多牌(ターハイ)といいます。
多牌は反則なので、発覚の時点で罰が与えられます。
1番よくあるのは、発覚の時点でマンガン分の罰符を支払うことです。
つまり、子のとき多牌をすれば親に4000点、子に2000点の支払い。親のときであれば全員に4000点の支払いということです。
他にはアガり放棄(その局の間、ロンをすることができない)などの場合もあります。
事前にルールは確認しておきましょう。
多牌になるケースとして、よくあるのが親のときに間違ってもう1枚引いてしまい、15枚でゲームを始めてしまうパターン。あとは、他のことに意識をさいていての捨て忘れですね。
うっかりしていると時々やってしまいますので、ゲームに没入するだけでなくときには牌の枚数にも意識を向けてみましょう。
少牌(ショウハイ)
麻雀は手牌を13枚(ツモして捨てるまでの間だけ14枚)で行うゲームですが、13枚より手牌が少なくなってしまうことを少牌(ショウハイ)といいます。
少牌は反則なので、発覚の時点で罰が与えられます。
少牌が発覚した場合、一般にはアガり放棄(その局の間、ロンができない)になります。
罰に関しては、その場の取り決めによって異なりますので事前に確認しておきましょう。
ダブロンについて
麻雀では2人以上のアガり牌が同じ牌であるというケースが時たま起こります。
その際に誰がアガりになるか、というルールとして「頭ハネ」と「ダブロン」の2つのルールがあります。
以下に頭ハネとダブロンについてルールをまとめています。どちらのルールを採用するか、事前に決めるようにしましょう。
頭ハネ
2人同時にテンパイが入っている状況を考えてください。
このとき、テンパイの待ち牌が同じときがあります。
その待ち牌を切ったとき、2人同時にロンすることになりますが、頭ハネとはその場合に1人しかアガれないようにするルールのことです。
待ち牌を出したプレイヤーから、反時計回りで最も近い1人がアガれるというルールになります。
例えば、赤枠で囲まれた牌を待ち牌だと考えてください。
反時計回りで近い人は右側の人→対面の人→左側の人となります。赤枠で囲まれた数字の順が優先順位になります。
数字の順番に優先権があるものと考えていただいて構いません。左側の人と他の人が同時にアガれば、必ず優先順位1番の左側の人が優先されます。
対面の人と右側の人が同時にロンした場合は優先順位2番の対面の人がアガりになります。
ダブロン・トリプルロン
2人もしくは3人同時にテンパイが入っている状況を考えてください。
このとき、テンパイの待ち牌が同じときがあります。
このとき、アガリとなる牌が切られたときに2人が同時に「ロン」することをダブロン、3人が同時に「ロン」する場合のことをトリプルロンと言います。
ダブロン、トリプルロンの場合、アガり牌を出したプレイヤーはロンされたそれぞれの人に点数を支払わなければなりません。
また供託については待ち牌を出したプレイヤーから、反時計回りで最も近い1人が貰えるというのが一般的なルールです。
例えば、赤枠で囲まれた牌を待ち牌だと考えてください。
反時計回りで近い人は右側の人→対面の人→左側の人となります。赤枠で囲まれた数字の順が供託の貰える優先順位になります。
ダブロンについては採用せずに頭ハネというルールを採用する場合があります。また、トリプルロンについては三家和(サンチャーホー)として途中流局とするルールもあります。
これらの取り決めについては対局前に良く確認しておきましょう。
責任払い
役満のアガりのうち、大三元と大四喜についてはポンして役を作ることができます。
このとき、大三元であれば3種類目の字牌、大四喜であれば4種類目の字牌を鳴くと、役満を確定することになります。
・大三元の例
1回目のポン
2回目のポン
3回目のポン
この場合であれば、3回目のポンでをポンさせた人が「パオ」となります。
・大四喜の例
1回目のポン
2回目のポン
3回目のポン
4回目のポン
この場合であれば、4回目のポンでをポンさせた人が「パオ」となります。
この役満確定のポンまたはカンをさせた人は「パオ」という責任払いのルールが適用されます。
ツモアガりの場合
「パオ」の人が1人で役満のアガり点数を支払います。
ロンアガりの場合
ロンされた人と「パオ」の人で半分ずつアガり点数を支払います。
リーチ後のアンカン
リーチした後は手牌を入れ替えたりすることができませんが、暗刻の牌をさらにもう1枚引いてきたときに、アンカンをすることができます。
ただし、アンカンすることによって待ち牌が変わったり、メンツ構成が変わってしまう場合にはカンをすることができません。
1.待ち牌が変わるケース
例えば、この手牌にを引いてきた場合、現状は待ちだがカンすると待ちになってしまいます。
このようにアガりの待ち牌が変わってしまう場合はカンできません。
2.メンツ構成が変わるケース
例えば、この手牌にを引いてきた場合、6pをカンしても4メンツ1アタマがある形です。
しかし、とのメンツだったものがとのメンツに変わってしまいます。
このようにメンツの構成が変わるようなカンもすることができません。
途中流局
誰にもアガりが出ないまま、ツモ山がなくなるまで牌を引き切ると流局になる、ということを1章の「流局について」で解説しました。
ただし、それ以外に局の途中で流局となるルールを設ける場合があります。それが以下の5つです。
九種九牌(キュウシュキュウハイ)
四風連打(スーフーレンダ)
四槓流れ(スーカンナガレ)
三家和(サンチャホー)
四家立直(スーチャリーチ)
これらのルールについても事前に採用するかどうかを話し合っておくようにしましょう。
九種九牌(キュウシュキュウハイ)
配牌の時点で手牌に么九牌(=1・9・字牌)が9種類以上かつ、9枚以上ある場合に
九種九牌と宣言することで流局することができる、というルールです。
配牌というのは第1ツモをして、第1打を切る前の14枚の手牌の状態のことです。
例えば、第1ツモを引いた時点でこのような手牌だったとしましょう。
上記の場合であれば9種類かつ、9枚の么九牌があるので九種九牌を宣言して流局とできます。
しかし、9牌あったとしても9種類以上でなければ成立しません。
この場合、么九牌の数は9枚ですが、牌の種類は8種類です。この場合は9種ないため
九種九牌とはなりません。
また自分のツモ番が来る前に他の人が鳴いていた場合は九種九牌を宣言することはできませんので注意しましょう。
九種九牌後も連荘するルールもあれば、九種九牌で親が流れるルールもあります。
連荘するルールを採用するケースが多いですが、事前に確認しておきましょう。
四家立直(スーチャリーチ)
1局のうちに4人全員がリーチをかけた場合、途中流局とするルールを四家立直(スーチャリーチ)と呼びます。
4人目のリーチ宣言牌がロンされなかった場合、その時点で途中流局となります。
4人目のリーチ宣言牌がロンの場合は、ロンが優先され四家立直になりません。
四家立直を採用しない場合もあるため、事前に取り決めておきましょう。
四家立直を採用する場合でも、親が流れるかどうかは特に決まりがないので話し合っておきましょう。
四風連打(スーフーレンダ)
4人ともが第1打に同じ風牌を切った場合に流局する、というルールです。
風牌というのは東・南・西・北の4種の牌の総称です。白・発・中の三元牌では成立しないので注意してください。
例えば、1巡目に1人目:東、2人目:東、3人目:東、4人目:東と切られたら流局ということです。
ただし、その1巡目の間に鳴きが入った場合は成立しませんので注意してください。
四風連打が成立した場合、一般的には、親はそのまま続行というルールが多いようです。ただそうでない場合もあるので、事前に取り決めておきましょう。
またダブルリーチをしている場合でも四風連打になればそちらが優先されて流局になります。
三家和(サンチャーホー)
3人同時に同じ牌をロンした場合、途中流局とするルールです。
ただしこれを採用せず3人ともアガれる、トリプルロンというルールもありますので事前に取り決めておきましょう。
同時にロンを宣言した場合に頭ハネのルールを適用し和了者は1人とする、という場合もあります。
四槓流れ(スーカンナガレ)
2人以上でカンを合計4回した場合、途中流局となるルールです。
2人以上なので3人や4人で合計4回カンをしている場合でも流局になります。
ただし、4回目のカンと同時にチャンカンが成立した場合はチャンカンが優先されます。
1人だけで4回カンをすることは可能です。1人でカンを4回をした場合は、四槓子(スーカンツ)という役満になります。
ただし、1人で4回カンが行われた後のカンについては、
a.5回目のカンはできない
b.5回目のカンが宣言された時点で流局
など、ルールによって異なりますので注意してください。
カンが4回でなぜ途中流局になるかというと、嶺上牌(リンシャンパイ)が足りなくなるからです。嶺上牌とはカンのときに山から補充してくる牌のことですが、もともと4枚しかないのです。
また、四槓流れで途中流局としないルールもあります。基本的には採用されるケースが多いですが、事前にルールを確認しておきましょう。
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